人間のおかした過ちを振り返るときに、避けて通れない場所といえばアウシュビッツ、そしてビルケナウ。
ポーランドの学生であれば必ず社会見学に行く場所でもあります。
僕がポーランドを訪れると決まった時、ぜひ行きたいと考えていた場所です。
今回はクラクフ発着の現地ツアーを利用して訪れたので、その時の流れと注意点についてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
基本情報
クラクフから西に54kmほどの場所にあるオシフェンチム(ドイツ語名でアウシュビッツ)はナチス・ドイツの強制収容所があった場所。
この収容所ではユダヤ人や政治犯、ソ連軍の捕虜などが収容され、ホロコースト(大量虐殺)により多くの人が命を落としました。
また、2km離れたビルケナウはさらに大規模な収容所。
『アンネの日記』で知られるアンネ・フランクが収容されていたことでも知られています。
クラクフ発着ツアーを利用して訪れました
アウシュビッツはクラクフからそれほど遠くないので自力で訪れようと思っていましたが、調べてみると入るためにはチケットを事前予約が(ほぼ)必須らしいことがわかりました。
当日チケットを買うこともできますが、入場まで数時間待つ必要があったり、最悪入れない可能性があったのでツアーを利用することに。
また、絶対行きたかったヴィエリチカ岩塩坑と合わせて1日で巡るツアーをGetYourGuideで見つけたので、そのツアーを予約しました。
僕が参加したツアーの流れ
僕が参加したアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所&ヴィエリチカ岩塩坑日帰りツアーについて、流れに沿って順に紹介します。
申込
アウシュビッツ、ビルケナウとヴィエリチカ岩塩坑の両方を1日で周るツアーはいくつかのプランありました。
昼食の有無や集合時間、集合場所の違いぐらいしかなかったので、検討した結果下記のプランに申込みました。
・昼食なし
・ホテルから徒歩5分ぐらいの場所(クラクフのWielopole 2あたり)に集合
ツアー実施日の前日昼ごろにツアー催行会社よりメールで連絡あり。内容を要約すると以下のような内容でした。
・食事を食べられる場所はあまりないので、ランチボックスがオススメです
・・・朝8時から2時間半も早まるとは想定外。集合時間を指定した意味がありません。
また、ランチボックスも内容に対して料金も高めでしたが、食べられる場所が少なそうなので注文しました。
ツアーの集合
集合時間10分前に着くように、歩いて集合場所に向かいます。
場所があいまいだったので間違えないか心配でしたが、心配無用でした。
バスが10台近く停車しており、参加者と思われる人も早朝にも関わらず100人以上集まっていたので「間違いなくココ」といった雰囲気。
逆に自分が参加するツアー会社のバスが見つかるか心配でしたが、ガイドから声をかけてもらって無事合流できました。
バスは新しく、車内も快適でした。
全員そろってから簡単な説明があり、ツアー参加者とわかるようにツアー会社のシールが渡されました。
アウシュビッツ強制収容所
朝7時ごろアウシュビッツ強制収容所の入口に到着。
駐車場にはバスがたくさん停まっており、正面ゲートには当日分の入場券を購入する人の列ができていました。
寒い中、そのまま待機・・・
30分以上待って、ようやく中へ。ここからは別のガイドが先導してくれます。
まずは手荷物検査があります。検査場を過ぎたあたりでトイレがあったので、ここで行っておいた方が良いです!
また、ここで音声ガイドイヤフォンを受け取ります。
ガイドの先導に従って敷地内を進みます。
しばらくすると、鉄で作られた敷地案内図を見ながらガイドによる説明あり。
さらに進むと、アウシュビッツ強制収容所のシンボルともいえる門があります。
この門には「ARBEIT MACHT FERI(働けば自由になる)」という文字が掲げられていますが、あまりに酷いウソですね・・・
内部は同じようなレンガ造りの建物が立ち並んでいます。
まずはその中の4号棟内部へ入ります。
内部には当時撮影された写真やジオラマが展示。
また、殺人ガスとして用いられたチクロンBの空き缶が無造作に積み重なっていました。
続いて5号棟内部へ。ここには被収容者から没収された鍋や靴、カバンなどが集められています。
続いて7号棟内部へ。被収容者の部屋が再現されており、藁が敷かれただけの部屋や仕切りの無いトイレなどが並んでいました。
これを見るだけでも、苦しい生活ぶりが感じられます・・・
最後に11号棟。ここは収容所内の刑務所だった場所で、3段ベッドなどが置かれています。
また、建物から外に出ると「死のブロック」と呼ばれる場所があります。
このブロックの前に被収容者を立たせ、銃で撃った場所。よく見ると銃で撃たれたことによる穴があります・・・
今でも献花が絶えることがない、アウシュビッツの象徴ともいえる場所となっています。
敷地内を歩いていると目に入るのが、おびただしい数の鉄条網。
触れたら死ぬほどの高圧電流が流されていますが、日々の苦しさから逃れるために自ら触れた被収容者もいたそうです。
最後に訪れたのは焼却炉。ここでは遺体が焼かれていました。
ここでアウシュビッツ強制収容所は終了。見学時間は約2時間でした。
ツアー会社のバスに乗って移動します。
ビルケナウ強制収容所
バスはビルケナウ強制収容所近くにあるミュージアムショップ横の駐車場に停車。
ここから歩いて5分ぐらいの場所にビルケナウ強制収容所があります。
ビルケナウといえば死の門から延びる鉄道引き込み線ですが、僕が訪れた2024年末は死の門全体が修繕のため?巨大なテントに覆われて見られませんでした・・・
もし覆われていなかったら、こんな感じです。
敷地は1.4平方kmと広大。
300棟以上のバラックが点在していますが、広すぎてそれほど建っていないようにも感じます。
内部には崩れ落ちた建物も残されています。
バラックによってはキレイな状態で残っており、内部には3段ベッド。ここに被収容者が押し込められていました・・・
ビルケナウ強制収容所内部は約1時間滞在しました。
ミュージアムショップに戻って40分ほど休憩。
ここでランチボックスを受け取って外で食べます。
内容はハムが挟まれたパンx2、リンゴまるごと1個、水、飴、チョコバー。
パンは冷えていて、味もイマイチでした・・・
ヴィエリチカ岩塩坑 ~ その後
ツアー会社のバスで1時間半ほど離れた場所にあるヴィエリチカ岩塩坑に行きました。
行き方
ツアーを利用しない場合、バスか鉄道で訪れるのが一般的。
バスの場合は、クラクフのMDAバスターミナルからアウシュビッツ行きのバスが出ています。
バスは路線バス「Lajkonik」とミニバスがあり、路線バスはアウシュビッツ博物館が終点です。
鉄道の場合はクラクフ中央駅からローカル鉄道「Koleje Małopolskie」でオシフェンチム駅(Oświęcim)へ行き、そこから徒歩20分ほどで着きます。
観光についての注意点
全般
人類が犯した罪の現場です。むやみに大声を出したり、はしゃぐことなく厳粛な気持ちで見学しましょう。
定休日・営業時間について
1/1、イースター、12/25は休業日です。
営業開始は朝7:30、終了は季節によって異なりますが、昼14:00(12月)~夜19:00(6~8月)
所要時間について
アウシュビッツとビルケナウ合わせて約3時間(移動時間を除く)
服装について
アウシュビッツ、ビルケナウとも内部はとても広いです。かなりの距離を歩く必要があるので、スニーカーなどの歩きやすい靴がオススメ。
また、ビルケナウは太陽をさえぎる建物が少ないので、真夏は帽子があると便利です。

トイレについて
アウシュビッツは入口周辺をはじめ、内部に数カ所あります。
ビルケナウは入口周辺でしか見かけませんでした。
売店・レストランについて
アウシュビッツはミュージアムショップがあったのみで、内部でレストランは見かけませんでした。
ビルケナウは入口から少し離れた場所にミュージアムショップがあり、その周囲に飲み物や軽食を提供する屋台があります。
現地発着ツアーへの参加がオススメ
年間で数200万人以上訪れる場所であり、冬でも当日チケットを買えるかどうかわからないので、絶対見学したいならなら現地発着ツアーへの参加が必須です。
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世界遺産への登録
1979年に『アウシュヴィッツ・ビルケナウ:ナチス・ドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。

観光のベストシーズン
春(3~5月)がオススメです。
この時期であれば気候がちょうどよく、降水量もそれほど多くありません。
特にビルケナウは日差しをさえぎる建物が少ないので、夏や冬は大変です・・・
観光に必要な日数
クラクフへの往復に丸2日、日帰りツアーでアウシュビッツ&ビルケナウに行くとして合計丸3日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低2泊4日必要です。
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