世界一長い建造物であり、宇宙からも見ることができると言われている万里の長城。
今も見える、見えない論争は続いていますが、想像できないほどの巨大さには変わりありません。その不思議さは新・世界七不思議のうちの一つとも言われています。
今回は万里の長城へ行く方法や見どころ、注意する点などについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
【追 記】
2018/05/10 定休日について追記
基本情報
万里の長城とは、中国・北京の北部にある建築物で、全長は何と21,200キロメートル!!
東は湖北省、西は甘粛省まで続いています。
日本の北海道から沖縄まで全長3000キロメートルと言われているので、その巨大さが際立ちますよね・・・ただし現在は消失した部分も多く、残っているのは6,360キロメートルほどです。
万里の長城は紀元前に、北方民族の侵入を防ぐために造営されました。
各年代の王朝により作られ続けましたが、秦の始皇帝により、バラバラに作られた城壁がつなげられたり補強されたりして現在のような巨大な城壁になりました。
なお、万里の長城という名前は、司馬遷の『史記』に全長は“万里余”と書かれたことが由来であると言われています。
見どころ
ひとまとめに万里の長城という場合がありますが、巨大すぎるため見どころはいくつかの長城に分かれています。
今回は長城のうち、いくつか有名な場所を紹介します。
八達嶺長城
八達嶺長城は観光地としてもっとも整備が進んでおり、交通の便が良いことからツアーではこの長城を訪れることが多いです。
ルートは緩やかに伸びるルート(通称:女坂)と、傾斜がキツめなルート(通称:男坂)の2種類。
全長は約3,7キロメートルありますが、端から端まで移動することはまれで、だいたい皆途中の城楼で折り返す場合が多いです。
かなり傾斜がキツめで階段も多いですが、手すりが付いているので捕まりながら歩くことも可能。
ロープウェイが設置されているので、階段を登らなくても往復できますが、せっかくなので片道だけでも歩きましょう。
また、スライダーもあります。
高低差を利用するため片道しか利用できませんが、世界遺産でスライダーに乗る機会もないのでオススメです。
慕田峪長城
八達嶺長城に次いで有名な長城です。
ただし八達嶺より空いているので、じっくり観光したい人にオススメ。
全長は約2キロメートルあり、途中でルートが東西に分かれています。このうち、東の方が見晴らしがよいですが、階段がかなり急です。
また、長城にもロープウェイとスライダーが設置されています。
金山嶺長城
さまざまな様式の楼閣を見ることができることから『長城の中の長城』と呼ばれています。
全長は10,5キロメートルありますが、残念ながら崩れている場所も多いです。
司馬台長城
金山嶺長城と同時期に作られ、もともとはつながっていましたが現在は分断されています。
急斜面が多い万里の長城の中でもかなり急な場所が多いです。馬に乗った人が馬ごと落ちて死ぬ人も多かったため『死馬台』とも呼ばれていました。物騒ですね・・・
黄花城水長城
もともと長城があった場所にダムが作られた結果、長城が水に沈むような変わった風景が出来上がりました。
SNS映えする風景から、近年人気が高まっています。
観光についての注意点
全般
未整備状態、かつ観光地に指定されていない場所は『野長城』と呼ばれています。
野長城に登ることは違法なので、登ってはいけません!
2012年に日本人観光客による遭難事故も発生しています。
また、かなり混み合いますので、スリも注意してください。
定休日について
どの長城も定休日はありません。
服装について
八達嶺の最高地点は標高1000メートルを超える位置にあります。僕が訪れた時は夏ですが、思ったよりも寒かった印象があります。
夕方過ぎになると夏でもかなり冷え込むことが予想されるため、薄めの上着を持っていると体温調節しやすいです。
また、冬の場合はかなり寒くなるので防寒対策はしっかりと。
雪が降ると足元が不安定になるので、スニーカーなど滑りにくい靴がオススメです。
万里の長城内で日陰となっているのは楼閣の中のみ。夏は熱中症にならないため、帽子をかぶるようにしてください。
トイレについて
だいたい入口付近にありますが、長城内にはありません。入るまでに済ませてください。
売店について
入口付近にあります。
内部でも水を売られている場合がありますが、かなり高額なので北京市内にいる時の購入がオススメです。
北京から万里の長城(八達嶺)への行き方
不便な場所にあることも多く、車をチャーターする必要がある場所がほとんどですが、八達嶺長城は比較的個人でも行きやすいです。
北京中心部から万里の長城(八達嶺)に行く場合は、ツアーやタクシーチャーター以外では列車とバスが一般的です。
列車での移動
地下鉄2,4,13号線の西直門駅(西直门站)を出て北に向かうと北京北駅(北京北站)があり、そこから城際鉄路S2線という八達嶺長城へ向かう専用列車が出ています。
事前予約は不可なので、購入する場合はなるべく早く行きましょう。
朝10時ごろ訪れましたが、その日すべてのチケットが売り切れでした。
確実に購入したい場合は朝6~7時に訪れた方が良いです。
また、チケット売り場が分かりずらかったので、前日に下見しておくと
当日チケット購入できる確率が高まります。
バスでの移動
地下鉄2号線積水譚駅(积水潭站)から東に歩いて10分ぐらい進むと徳勝門箭楼があります。
徳勝門前にバスターミナルがあり、そこで877路直達に乗れば万里の長城まで
ノンストップで行くことが可能です。
本数は多いようでしたが、乗るのに数時間かかりそうだったので諦めました。
なお、八達嶺長城以外の長城は交通の便があまり良くないため、タクシーをチャーターして訪れた方が楽です。
日本から北京中心部への移動については、次の記事をご覧ください。
万里の長城を宇宙から見ることができる?
昔から中国では「宇宙から見える建造物は万里の長城だけ」と教えられ、それが中国人の誇りともなっていました。
しかし、2003年に宇宙飛行士・楊利偉が宇宙に滞在した際に「万里の長城は見えなかった」と発言して大騒ぎに・・・
さらにしかし、2004年に国際宇宙ステーションに滞在していた宇宙飛行士・リロイ・チャオが宇宙から撮影した写真にはバッチリと万里の長城が写っていました。
見えるかどうかは、見た人の視力や天候にも左右されます。また、肉眼では見にくいが、写真としてなら見ることができるということかもしれません。
現地ツアーがオススメ
八達嶺長城であれば、電車やバスでも行きやすいです。
しかし、とても人気があるためチケットが取れなかったり、乗るのに相当時間がかかることがあります。
少し値段は高くなりますが、事前に現地ツアーを予約しておけば安心です。
世界遺産への登録
1987年に『万里の長城』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。
観光のベストシーズン
春(3~6月)か秋(9~11月)が気候が良いのでオススメです。
夏は日差しが強くても隠れる場所が少なく、冬は雪が降るとスリップの原因となるので、訪れる場合はしっかりと準備して行きましょう。
観光に必要な日数
北京への往復に丸1日、日帰りで万里の長城に行くとして合計丸2日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低でも2泊3日必要です。
こんな出来事がありました
友達と万里の長城ではぐれる
出発予定時刻になっても友達2人が戻ってこず、そのままバスが出発しました。
その時の様子と、結末はこちらをご覧ください。
観光を計画
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