世界各地に紅茶の産地はありますが、なかでも高い品質で有名なのがセイロンティー!
セイロンティーは銘柄によって、さまざまな特徴があります。
今回は銘柄ごとの特徴、セイロンティーの淹れかたなどについてお伝えします。
セイロンティーとは
セイロンティー(Ceylon Tea)とは、セイロンで作られる紅茶の総称です。
セイロンとは現在のスリランカのこと。1972年まで使われていた旧国名でもあります。
年間の生産量は約30万トンであり、紅茶の生産量としては第2位にあたります。
スリランカで紅茶が栽培されはじめたのは、イギリスによる統治が行われるようになった1860年ごろ。
ジェームス・テイラー(James Taylor)が紅茶栽培に取り組み、交配により病気に強い品種を作り出したことによりスリランカで紅茶栽培が広まりました。
セイロンティーの種別
セイロンティーの味を決定する要素のひとつは標高。茶畑のある標高によって、次の3つに種別されます。
ハイ・グロウン・ティー
標高4,000フィート(約1,300メートル)以上の茶畑で収穫される茶葉のことです。
味の特徴としては渋みが強いものの、爽やかさとバラのような香りが特徴です。
ミディアム・グロウン・ティー
標高2,000~4,000フィート(約650~1,300メートル)の茶畑で収穫される茶葉のことです。
渋みは弱めですがコクがあり、香りも芳醇です。
ロウ・グロウン・ティー
標高2,000フィート(約650メートル)以下の茶畑で収穫される茶葉のことです。
香りや渋みは控えめながら、コク深い味わいが特徴です。
セイロンティーの銘柄
セイロンティーの銘柄は主に7つ。それぞれの特徴を紹介します。
ウバ(Uva)
最大の特徴は香り。ミントのような香りで、好きか嫌いか好みがハッキリわかれがちです。
また季節風の度合いによって味が大きく変わるのが特徴で、品質にバラツキが出る場合もあります。
キレの良い渋みとコクがある味わいが特徴で、ミルクティーに向いています。
ヌワラエリヤ(Nuwaraeliya)
スリランカで最も標高が高い場所で栽培される品種で、シャンパンにもたとえられる花のような香りが特徴となっています。
味は渋みがありながらサッパリとした味わいで、ストレートティーに向いています。
ウダプセワラ(Uda pussellawa)
ウバ、およびヌワラエリヤに近い場所で栽培されているだけあり、より近い場所の特徴を引き継いでいます。
全体としては花のような香りと、バランスの取れた甘み・渋みが特徴で、ストレートティーに向いています。
ディンブラ(Dimbula)
ヌワラエリアに近い場所で栽培されており、収穫された時期によって特徴が大きく変わります。
基本的にはマイルドな味わいが特徴ですが、1~2月に収穫されたものは季節風の影響でバラのような強い香りと強い渋みが特徴の茶葉です。
日本で売られるティーバッグや、ペットボトルの紅茶でも使われることが多く、ミルクティーにも向いています。
キャンディ(Kandy)
渋みが少なく、マイルドな味わいが特徴。
また芳醇な香りも特徴で、味・香りともクセがなく飲みやすいことからブレンドティーのベースとしても用いられることが多いです。
クセがないことからストレートティーで飲まれることも多いです。
ルフナ(Ruhuna)
スリランカで最も標高の低い場所で栽培される品種で、茶葉の育ちが早いのが特徴。
スモーキーな香りとコクのある味わいが特徴ですが、渋みは少なめ。ミルクティーがピッタリです。
サバラガムワ(Sabaragamuwa)
ルフナとは栽培エリアがすぐ近くのため、特徴も似ています。
特徴としては、コクのある甘みとスッキリとした味わいでミルクティーやストレートティーに向いています。
セイロンティーは体に良い
セイロンティーはカラダに良いことでも知られています。このうち、いくつかの効果を紹介します!
ダイエットに向いている
セイロンティーにはカフェインが含まれており、リパーゼの働きをうながすことにより脂肪の燃焼を助けるとともに、脂肪がカラダに吸収されることを抑制する働きもあります。
またタンニンの働きにより新陳代謝をうながすことにより、老廃物や不要な水分がカラダの外に排出され、むくみ解消にもつながります。
肌がキレイになる
セイロンティーに含まれているタンニンには抗酸化作用があり、メラニンの増殖や沈着を抑える働きがあります。
これにより、シミやくすみを防ぐ効果があります。
整腸効果がある
タンニンには腸の粘膜のケイレンを抑える働きがあり、下痢の緩和が期待できます。
セイロンティーの淹れ方・注意点
セイロンティーを美味しく淹れるには、次の手順がオススメです!
2.ティーカップやポットに湯を注ぎ、温めておく
3.ティーポットの湯を捨て、茶葉とお湯を注ぐ(数分蒸らす)
4.ティーカップの湯を捨て、ティーポットから茶を注ぐ
注意点としては、軟水を使うことと鉄や銅製以外のティーポットを使うこと。
硬水だと渋みは減りますが、味と香りが弱くなります・・・
なお、日本の水道水は多くの地域では軟水なので、そのままお使いいただいても大丈夫です。
また、鉄や銅製のポットを使うと、紅茶に含まれるタンニンと鉄分が結合して黒く変色します。
セイロンティーはどこで購入できる?
スリランカ国内の場合、食品を取り扱う土産店であれば、だいたいどこでも売られています。
ただし品質はピンキリなので、高品質のものを購入したいのであれば価格は高くなりますが免税店での購入がオススメです。
ネットショップでも購入できます
日本のスーパーでも購入できますが、売られている銘柄の種類はあまり多くありません。
Amazonや楽天市場などのネットショップであれば、さまざまな品種を入手できるので飲み比べたい場合などにオススメです。
まとめ
セイロンティーはひとまとめに考えがちですが、銘柄によって味や香りに大きな違いがあります。
さまざまな銘柄を飲み比べて、好みの味を探してみましょう!