世界遺産は観光地としても大人気であり、世界遺産をテーマにした書籍もたくさん出版されています。
僕も定期的に購入して読んでいますが、本によってテーマが全く異なり何度読んでも楽しめます!
今回は僕が実際に読んだ5冊について、ざっくりとした内容とオススメする人についてお伝えします。
【追 記】
2024/9/21 「実際に読んだ世界遺産をテーマとした書籍」に2冊追加しました
読書歴はこんな感じ
小学生のころは、学校の図書館で伝記物や江戸川乱歩などの推理小説を借りて読みまくっていたものの、成長するにつれ授業や課題で読むだけに・・・
社会人になっても資格の勉強のために分厚いテキストは読むけれど、読書自体はほとんどしなくなりました。
しかしここ数年、資格取得は抑えぎみにして気になった分野の本を読むようにしています。
実際に読んだ世界遺産をテーマとした書籍
ここ数年、世界遺産検定マイスター試験の勉強を兼ねて世界遺産をテーマとした本をよく読んでいます。
今回は実際に読んだ順に、内容や感想などをざっくりと紹介します!
世界遺産を問い直す
世界遺産条約についての自然と文化の関係がメインテーマとなっています。
『白神山地』や『屋久島』、『知床』、『小笠原諸島』、『沖縄島北部および西表島』、『富士山』、『紀伊山地』などについての世界遺産の価値、それぞれの問題点などを細かい数値を用いて詳細に説明しています。
文化遺産についての紹介はほぼなく、自然遺産中心。
写真や図はあるものの文体は固めで難しく、本を読みなれていないと眠くなります・・・
出版社:山と渓谷社(ヤマケイ新書)
発行日:2018/8/30
総頁数:208ページ
人生を豊かにしたい人のための世界遺産
世界遺産アカデミー主任研究員の宮澤光さんによる本です。
「世界遺産はなぜ必要か?」「世界遺産とは何なのか?」などの世界遺産についての基本的な内容から始まります。
そしてさまざまなテーマに基づいた世界遺産も紹介されており、『鬼滅の刃』など絡めた説明も。
全体的に話し言葉で、世界遺産の写真も多いのでとても読みやすいです。
出版社:マイナビ新書(マイナビ出版)
発行日:2022/3/31
総頁数:224ページ
世界遺産で考える5つの現在
こちらも世界遺産アカデミー主任研究員の宮澤光さんによる本です。
世界遺産を通じた開発問題や観光問題を取り上げていますが、内容はかなり簡潔に書かれています。
今回紹介した他の本から比べると一回り大きいA5サイズで横書き、行間も大きく一部漢字にはフリガナがふられているなど小中学生でも十分読みやすい、教科書で使われてもおかしくない本となっています。
ページ数もかなり少ないので、あっという間に読めてしまうので大人には物足りないかもしれません・・・
出版社:清水書院
発行日:2020/2/12
総頁数:116ページ
世界遺産ビジネス
タイトルのとおり、世界遺産をビジネスとしてとらえた内容です。
内容は世界遺産登録による経済効果についてや、さまざまな問題点などを紹介。
問題点は登録決定までのプロセスについても取り扱っており、近年問題となっているロビイング活動についても詳しく説明しています。
筆者の木曽さんは元ユネスコ日本政府代表部特命全権大使という経歴があり、長く世界遺産に関わっている方の考え方を知ることができます。
紹介されている世界遺産はそれほど多くなく、『明治日本の産業革命遺産』など文化遺産が中心。
また、「です・ます調」で書かれているので読みやすいです。
出版社:小学館(小学館新書)
発行日:2015/8/5
総頁数:192ページ
世界遺産の真実 過剰な期待、大いなる誤解
世界遺産についての幅広い内容をテーマとしています。
そもそも世界遺産は何なのか、という内容や世界遺産が好まれる理由、世界遺産が必要かといった全般的な内容のほかに『平泉』が「落選(※正しくは登録延期)」された時のことも詳しく説明されています。
ページ数も多く、とても読み応えがありますが発行されたのが2009年末と古め。当時は『平泉』も世界遺産に登録されていませんでした。
しかし、当時の状況を知ることができるメリットもあります。
出版社:祥伝社(祥伝社新書)
発行日:2009/12/10
総頁数:296ページ
悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界
世界遺産といえば良いイメージがありますが、ホロコーストや人身売買が行われた場所が遺産に登録されている場合も。
これらの負のイメージを持つ場所へ旅行することを「ダークツーリズム」と言い、本書のメインテーマでもあります。
『アウシュビッツ』や『潜伏キリシタン関連遺産』などについて詳しく紹介するとともに、産業遺産の光と影、コロナ禍で考える世界遺産など近年話題となったことについても詳しく紹介。
なお、「奉職」「煩悶」といった、普段あまり使わない熟語も多く使われていますが、基本的には読みやすいです。
また、おまけとして筆者が休暇で訪れたカリブの旅の紀行文も載っており、主テーマのダークツーリズムで暗くなった気持ちをリフレッシュして読み終えることができます。
出版社:文藝春秋(文春新書)
発行日:2021/5/20
総頁数:224ページ
日本人が知らない世界遺産
日本人唯一のユネスコ世界遺産条約専門官でもある林菜央さんの本です。
内容は世界遺産条約の専門官として関わった仕事の話が多く、ユネスコは職場としてどうか?や、職場の印象深い人物が実名で書かれていたりと、他の本とは異なる切り口で書かれています。
また、オススメの世界遺産の紹介もあります。
文体はやや固めな印象で年配の方を感じさせる言い回しもあり、10代や20代の若い人には読みにくく感じるかもしれません。
出版社:朝日新聞出版(朝日新書)
発行日:2024/8/9
総頁数:260ページ
オススメの世界遺産関連の書籍
今回僕が読んだ本はどれも世界遺産について詳しくかかれており、すべてオススメできます!
これから世界遺産について詳しくなりたい方に向けてであれば「人生を豊かにしたい人のための世界遺産」が特にオススメ。
話し言葉で読みやすく、基本的な内容にも触れているのでピッタリです。
また、世界遺産の経済効果について知りたい場合は「世界遺産ビジネス」、負の側面も知りたい場合は「悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界」もオススメです。
世界遺産検定もオススメ
世界遺産検定を受けて興味を持ったら世界遺産検定も受けてみましょう!
世界遺産検定は4~準1級、1級、マイスターの6段階あり、レベルに応じて受けることが可能。

とくにマイスターを受験する場合は、今回紹介した本でさまざまな問題点や考え方を知るのがオススメです。
まとめ
今回は世界遺産をテーマとした5冊を紹介しました。
まだ読んでいない本も多く、これから発売される本もあるので随時更新していきたいと思います!