ここ数年、飛行機で旅行をしていると「LCC専用ターミナル」という言葉をよく聞くようになりました。
利用するまでは通常のターミナルと何が違うのか分かりませんでしたが、今回初めて利用して違いを実感!
今回はセントレア(中部国際空港)を例に、既存のターミナルとLCC専用ターミナルの違いについてお伝えします。
LCC専用ターミナルとは
LCC専用ターミナルとは、LCC(ローコストキャリア:格安航空会社)が専用で利用するターミナルです。
レガシーキャリア(JALやANA)は今までのターミナルを利用し、LCC(PeachやJet Starなど)はLCC専用ターミナルを利用するなど、航空会社によって利用するターミナルを分けています。
日本では2012年に関西国際空港にLCC専用ターミナルが造られ、その後も成田空港やセントレア(中部国際空港)にも造られています。
LCC専用ターミナルと今までのターミナルとの違い
僕はセントレアのLCC専用ターミナル(ターミナル2)を利用したことがあります。
それまで利用していたターミナル(ターミナル1)と比較すると違いも大きく、かなり驚いた点もありました。
今回は僕が感じた違いTOP3を紹介します。
建物が簡素
最も違いを感じたのが建物の簡素さ。今までのターミナルもこちらのようなシンプルなつくりでしたが、広々としておりデザイン面にも気を配っているのが感じられました。
こちらはターミナル1の出発フロアです。
しかしLCC専用ターミナルはとにかく簡素。同じ出発フロアでも狭く、天井の構造材がむき出しになるなど、まるで建設途中のような感じでした。
荷物を受け取る場所もとても簡素です。
ボーディングブリッジもなく、ターミナルから飛行機へは囲われた場所を歩いて移動します。
店舗が少ない
空港と言えば一般エリア、制限エリアともにたくさんの店があります。
お土産店やレストラン、ブランドショップをはじめとして多様な店があります。
セントレアでは昔の街並みやヨーロッパの街並みを再現した店舗エリアがあり、さらに展望露天風呂「フーの湯」もあるなどエンタメ性抜群。
しかしLCC専用ターミナルでは、店舗はほぼありません・・・
お土産店とカフェが数店舗あるだけで、店舗もそれほど広くありません。
また、ターミナル1にはいくつかのラウンジがあります。
ラウンジでは座りごこちの良いソファーや軽食があり、出発までゆったりと過ごせます。
しかし、ターミナル2にはラウンジはありません・・・
移動距離が長い
LCC専用ターミナルはなにかと移動距離が長いのが特徴です。
場所もターミナル1から離れた場所にあり、LCC専用ターミナルからターミナル1を見るとこれだけ離れています。
主要な交通機関はすべてターミナル1で停まるので、そこからは徒歩移動。ターミナル1からLCC専用ターミナルまではだいたい15分ぐらいかかりました。
また、搭乗手続き後に飛行機に乗るまでも長い距離を歩く必要があります。
おそらくターミナル1でもかなりの距離を歩いていると思いますが、たくさんの店舗や窓から外の風景を眺められる&動く歩道があるのでそれほど苦になりません。
しかしLCC専用ターミナルでは通路は狭く、窓もほとんどなく、店舗もない場所を延々と(たぶん500メートルぐらい)歩かなければなりません・・・
セントレアでは少しでも楽しませようと、床に消費カロリーが書かれていました。
LCC専用ターミナル建設のメリット
今までのターミナルではなく、新たにLCC専用ターミナルを建設するのにはいくつかのメリットがあります。
最大のメリットは運賃を安くできること。
航空会社は空港を利用する際に着陸料やボーディングブリッジ使用料などを支払っています。
通常のターミナルと比較すると着陸料も安く設定されている&ボーディングブリッジを使ってないので、かなり安く利用できます。
これらの費用を安く抑えることにより、航空券も安く提供することが可能です。
また、安く利用できることにより資金に余裕がないLCC航空会社も利用できるようになるため、便数の増加が期待できます。
LCC専用ターミナルを利用する時の注意点
LCC専用ターミナルを利用する場合、もっとも気を付けなければいけないのが『時間』。
ターミナルまでの移動や内部での移動など、とにかく移動時間がかかります。
通常のターミナルを利用するときより30分ぐらい余分に時間を見ておいたほうがよいです。
なお、長時間歩かなければならないのでスニーカーなどの歩きやすい靴がオススメ。
動く歩道などもないので、重い荷物を持っていると大変です・・・
また、LCCの機内では注文しないと食事は提供されません。
LCCターミナル内にも食事ができる場所は少ない(または無い)ので、通常のターミナル内で食べておくか、事前に購入しておきましょう。
まとめ
今回初めてLCC専用ターミナルを利用しましたが、コストダウンにつながる工夫が随所に見られました。
不便な箇所も多々ありますが、これも料金の安さにつながっているので事前の準備をシッカリして利用しましょう。