ストライキという言葉をご存じでしょうか?
言葉は知っているけれど、実際に遭遇したことがない人がほとんどではないでしょうか?
断言しますが、ストライキに巻き込まれると最高に面倒です!
僕は2017年7月にマチュピチュ観光に訪れた時に遭遇しました(それも2回・・・)。
今回はその時の状況をまとめましたので、今後マチュピチュ観光で同様の体験をされた方の役に立てば・・・と思います。
ストライキとは
ストライキとは、おもに労働者が労働条件の改善を目的として、団体で労働の提供を放棄することです。
たとえば鉄道の駅員が賃金アップを会社に対して要求し、認められまで業務をしません(運転しなかったり、チケットを販売しなかったり)。
労働者にとっては権利のひとつですが、サービスを利用する人、とくに時間の制約がある旅行者は大きな影響を受けます。
マチュピチュでのストライキ
1日目
1泊2日の予定でクスコ発着のマチュピチュ遺跡観光ツアーに参加しました。
1日目の旅程が終わった後、現地ツアー会社の担当者より電話がありました。
内容を要約すると次の通り。
- 現在ストライキが発生しており、クスコ⇔マチュピチュ間の鉄道が走っていない
- 明日(僕がクスコに戻る日)もストライキが続いている可能性がある
- 明日クスコに戻れない可能性もある
- もし延泊となった場合は、ホテルの手配やペルーレイルの時間変更をご自身で行ってほしい
聞いた時は、ストライキに遭遇した経験がなかったので「ストライキはそれほど長引かないのでは?」ぐらいの感覚でした。
もしクスコの出発が数時間遅い予定だったら、マチュピチュにさえたどり着けなかったので運が良かったとも言えます。
しかし、もし明日中にクスコに戻れなければ、あさって夕方にリマに向けて出発する飛行機にも乗れなくなることを意味しています。
飛行機のチケットを取り直さないといけないのは面倒なので、何とか今日で終わって欲しい・・・
2日目
2日目のマチュピチュ観光は昼ごろ終了。
マチュピチュ村に戻って昼食を食べていると、ツアー会社から電話あり。
内容は次の通りでした。
- マチュピチュ⇔クスコ間の鉄道の線路が破壊された
- 今のところクスコへ向かうペルーレイルは走っていない
- ガイドをホテルに向かわせるので相談してほしい
・・・破壊!?
日本では考えられないが、なんと過激な・・・
今すぐ復旧作業を開始して、今日中に直るのだろうか?
しばらくして昨日からお世話になっているガイドさんと合流。相談した結果、とりあえず駅まで行ってみることにしました。
駅は構内に入るための門が閉鎖されていましたが、なんとか構内へ。内部も人がごったがえしており、まだ電車の運行は再開していないようでした。
しばらく待っていると、ホームにペルーレイルが来た!
ガイドさんの話では、電車は復旧したが朝から待っている人を順番に乗せるので数時間遅れでの出発となるようでした。
しかし、それから数時間待ちましたが、まだ自分の乗る番は来ない・・・
現在マチュピチュにいる人をクスコに戻すのが最優先となるので、明日はクスコからマチュピチュに移動するペルーレイルは全て運休になったようです。
1日でも滞在予定がずれていればクスコに戻れなくなっていたので、本当に運が良かった・・・
駅内は待ちくたびれた人がたくさんいましたが、鉄道が来るたびに大歓声があがり、テンションもMAX。やっぱり早く帰りたいですよね・・・
ガイドさんも何とか早く鉄道に乗れるように駅員に交渉してもらえ、その結果キャンセル分に乗せてもらえることになりました。
本来の順番なら深夜にならないと順番が回ってこない予定でしたが、ガイドさんの助けもあって午後8時すぎにクスコに向けて出発!
本来なら2時間ほどでオリャンタイタンボ駅に到着する予定が、実際に着いたのは3時間後でした。おそらく線路破損の影響で、速度を落として運転したと思われます。
途中の軽食の提供や車掌さん達によるショー?も全て無し。それどころではないのは理解できますが、残念・・・
オリャンタイタンボ駅に到着。駅の外では暴徒が大声で叫んだり暴れたりしており、駅から出るのもひと苦労でした。
すぐに送迎サービスの運転手と合流できましたが、もし現地ツアーを利用せず個人で訪れていたら、あたりは真っ暗だし、流しのタクシーも見当たらなかったので途方に暮れていたはず。
クスコに到着したのは日付が変わった深夜1時過ぎでした。何とか到着できて良かった・・・
ストライキの原因は教員が給料アップを訴えて起こしたため。教員なのに過激すぎない?
クスコでのストライキ
マチュピチュから何とかクスコに戻った日の朝に、現地ツアー会社からメールで連絡がありました。内容は次の通りです。
- クスコでもストライキが発生している
- 市内中心部から空港までの道が封鎖されている
- タクシーは空港まで向かってくれない
・・・またですか。
今回のストライキは、新チンチェロ国際空港建設の中止問題が原因。
クスコの中心部ではストライキと思われる行進が行われており、警察官もいつも以上に多い印象です。
空港へ行く時間となったのでホテルで荷物をピックアップ。ついでに念のためにタクシーを呼んでもらうようにお願いしてみましたが、やっぱり断られました。
残る手段は徒歩。
迷っている時間は残されていませんが、空港までは約5キロ離れているので歩いても1時間半あれば着くはず。
スーツケースとGoogle Mapを起動したタブレットを手に歩き始めました。オフライン状態でも使えるようにクスコの地図を事前にダウンロードしておいたのが役に立ちました。
しかし地面は石畳が多いため、とても歩きづらい・・・それでも1キロメートル程度歩き進めたところで白タク(未認可タクシー)に声を掛けられました。
いつもなら利用する事はないですが、非常事態なので料金を聞いてみたらかなり良心的な金額(空港タクシーで空港→クスコ市内移動時よりも安い)を提示されたので利用することにしました。
道の真ん中には石やがれきが散乱しており、封鎖する気満々。
しかし、さすがは地元民。裏道をするっと通って、あっという間に空港に到着しました。
参考情報ですが、空港から市内への移動方法はタクシーやバス、空港送迎サービスなどがあります!
まとめ
今回のストライキは断続的に1カ月以上にわたって行われました。
かなりの数の旅行者に影響を与えたと思われますが、ツアー会社の助けにより予定通り観光をすることができました。
もし現地ツアーに参加していなければ、ストライキが起こっていることすら知らずに駅で待っていたかもしれません。
南米旅行に行く方へのアドバイスですが、ストライキが発生する確率は日本よりはるかに高いので、次のことを守ってください。
- 観光は余裕のあるスケジュールを組む
- マチュピチュ観光は現地ツアーに参加する
現地ツアーは可能なかぎりリマorクスコ発着、最低でもマチュピチュ発着のツアーへの参加が必須です!