世界にはさまざまな名物がありますが、日本にも負けないぐらい数多くあります!
僕が住む愛知県にもグルメから工芸品まで様々な名物がありますが、今回は焼き物の代名詞ともいえる「瀬戸焼(せともの)」について歴史や種類、オススメの購入スポットについてお伝えします。
瀬戸焼とは
瀬戸焼とは愛知県瀬戸市で古くから製造されている陶磁器の総称で、「瀬戸物(せともの)」とも呼ばれています。
歴史は古く、一説には5世紀後半ともいわれていますが、一般的には13世紀中ごろに加藤四郎左衛門景正が中国(宋)から持ち帰った技術を広めたのが始まりとされています。
江戸時代になると有田焼をはじめとする磁器に市場を奪われて衰退しますが、19世紀初に加藤民吉が染付磁器の製法を有田より持ち帰り、広めたことにより主流となっていきました。
また、招き猫や動物や人物の置物(ノベルティ)も人気となっています。
瀬戸焼の特徴
瀬戸焼は白く美しい素地が特徴。
これは原料となる粘土に鉄分を含んでいないためで、素地が白いため釉薬や絵付けなどにより多彩なデザインを生み出すことができます。
瀬戸市で採れる粘土は柔らかく耐火性があるなど質がとても高いこともあり、瀬戸市で焼き物が発展することにつながりました。
瀬戸焼を作る手順
瀬戸焼を作る場合、さまざまな方法・工程があります。
おもにろくろを使う方法と鋳込み(いこみ)型を使う方法がありますが、ろくろで器を作る場合は下記のような流れです。
2.成形した器を乾燥させる
3.約800度で素焼きする
4.模様を描いたり、釉薬(ゆうやく)をかける5.約1,200~1,300度で本焼きする
※本焼きの後に絵付けを行う場合もあります
練り込み技法も面白い!
「練り込み」と呼ばれる成形技法も古くから瀬戸市で行われています。
作り方は金太郎あめや巻き寿司のように、パーツを組み合わせて模様を成形。
親子三代で練り込み技法に取り組んでいる水野智路さんはパンダや星など、ポップで可愛い模様で注目を集めています。
釉薬による違い
釉薬(ゆうやく)をかけて焼くことによりガラスの層ができ、また発色も大きく変わります。
瀬戸焼でもさまざまな釉薬が用いられますが、おもに次の種類があります。
・瀬戸黒(黄褐色~黒色に発色 ※含まれる鉄分の量により異なる)
・織部(緑色に発色)
・志野(白濁とした白色に発色)
・瑠璃(藍色に発色)
・青磁(青や緑色に発色)
瀬戸ではなく、陶工が移り住んだ美濃で開発された釉薬もあります。
僕が特に好きなのは織部。美しい緑色が最高にステキです!
瀬戸焼は安い?高い?
瀬戸焼の価格はピンからキリまで幅広いです。
皿や器などは1皿あたり100円前後で手に入ることもありますが、有名な作家などが手掛けた作品は数10万~100万することも。
また、招き猫やノベルティなどは色付けや絵付けが必要となるため、食器類よりは高くなる傾向があります。
瀬戸焼はどこで購入できる?
瀬戸焼を購入できる店は瀬戸市内に多いですが、名古屋鉄道の尾張瀬戸駅周辺にはさまざまな店が立ち並んでいるのでオススメです。
僕のオススメは丸一国府商店と瀬戸蔵セラミックプラザ。
丸一国府商店は有名作家によって作られた器から、普段使いできるお手頃価格の器まで幅広く取り扱っていて、品数も多いです。
僕もここで器をいくつか購入しました。
木造4階建ての建物もレトロでステキです!
瀬戸蔵セラミックプラザは瀬戸市の観光産業と市民交流を目的とした商業施設「瀬戸蔵」内にあります。
窯元直販の普段使いの器や洋食器、ノベルティなどさまざまな商品が販売されています。
同じ建物内には瀬戸焼の歴史を知ることができる「瀬戸蔵ミュージアム」もあり、瀬戸焼を深く知りたい方にオススメです!
安く買えるタイミング
瀬戸焼を安く買いたいなら「せと陶祖まつり」と「せともの祭」がおすすめ。
「せと陶祖まつり」は瀬戸焼の祖と言われる加藤四郎左衛門景正を偲ぶ祭りとして、毎年4月中旬の土日(2日間)に開催されます。
また、「せともの祭」は陶磁器の祖である加藤民吉を偲ぶ祭りとして、毎年9月第2週の土日(2日間)に開催されます。
どちらも瀬戸焼の大廉売市が行われ、普段よりも大幅に安い価格で購入可能です!
祭りが開催されるのは尾張瀬戸駅を起点として、川沿いに東に1キロ進んだあたりまでが中心。
尾張瀬戸駅から徒歩圏内の銀座通り商店街やせと末広町商店街などでも行われています。
ネットショップでも購入できます
瀬戸市を訪れて、実際に見て触って選ぶのがおすすめですが、ネットでも購入可能です。
Amazonや楽天市場などのネットショップであれば、さまざまな種類・デザインから選べます!
まとめ
瀬戸焼は飾るだけではなく、普段づかいでガンガン使えるのが魅力です。
僕もかなりの数の瀬戸焼の食器を持っていますが、和食・洋食・中華問わず使えます!
価格も安いので、ぜひ手に取ってみてください。