海外の地名である「バンコク」や「イギリス」、または通称で呼ばれている建造物もたくさんあります。
しかし、それらは日本でしか使われない呼び名の場合も・・・・
今回は海外旅行で聞くことが多い通称と、その正式名称を紹介します!
地名の正式名称
まずは地名に関する正式名称から。
バンコク
タイの首都はバンコクですが、正式名称ではありません。
正式名称は、
クルンテープ・マハナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラアユッタヤー・マハーディロッカポップ・ノッパラッタラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーンアワターンサティット・サッカタットティヤウィサヌカムプラスィット
と、めちゃくちゃ長いです。
その意味は、
イン神(帝釈天)がウィッサヌカム神(ヴィシュヴァカルマン神)に命じて作った、神が権化としてお住みになる、多くの大宮殿を持ち、九宝のように楽しい王都、最高で偉大な地、イン神の戦争のない平和な、不滅の宝石のような、偉大な天使の都
です。あまりに長いので、現地の人は略して『クルンテープ』と呼んでいます。
『バンコク』という言葉は、水辺の村を意味する「バーン」と漆(うるし)科の樹木を意味する「マコーク」が合わさった言葉です。
アユタヤ王朝時代には海外との貿易で栄えていましたが、その際に街の説明に使われた「バーンマコーク」という言葉を街の名前だと勘違いし、それが世界中に広まってしまいました。
このためタイ以外の国では、バンコクが現在でも首都名として用いられています。
イギリス
観光地として人気のイギリスですが、イギリスも正式な国名ではありません。イギリスと呼ぶのは日本人だけ。
正式な国名は、
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)
と言います。
イギリスは連合王国の名のとおり、「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」の4つの国が集まった国です。
このうち「イングランド」がポルトガル語では「Inglez(イングレス)」となり、これが訛ってイギリスとなりました。
もしイギリスに旅行するなら、国名を略した『UK(ユーケー)』と呼べばOKです。
オランダ
イギリスと同じヨーロッパにあるオランダも正式な国名ではありません。正式な国名は
ネーデルラント王国(Kingdom of the Netherlands)
です。
オランダの一部の地域であるホランド(Holland)が、ポルトガル語でオランダ(Olanda)に変化し、それがポルトガル人の宣教師により戦国時代ごろに日本に伝わりました。
観光地名の正式名称
観光地として人気のある場所や建物も、実は正式名称ではない場所があります。
このうち、有名な場所を紹介します。
エアーズロック
オーストラリア中央部にあるデッカイ一枚岩『エアーズロック』ですが、これは正式名称ではありません。
正式名称は、古くからその地に住む先住人であるアボリジニの言葉で
ウルル(Ululu)
と言います。
なお、ウルルという言葉に特に意味は無いそうです。
エアーズロック(Ayers Rock)という名前は、発見時のオーストラリア総督の名前から付けられました。
世界遺産にも登録されていますが、登録名も『ウルル・カタ・ジュタ国立公園』です。
エベレスト
世界一標高が高い山『エベレスト』も別名があります。
チベット語では『チョモランマ(Chomolungma, Qomolangma)』、ネパール語では『サガルマータ(Sagarmatha)』とも呼びます。
エベレストという名前はインド測量局が、エベレストが世界最高峰であると発見したイギリス人地理学者のジョージ・エベレスト(George Everest)にちなんで名づけたとされています。
どれが正式名称かは決まっていませんが、世界遺産への登録名は『サガルマータ国立公園』です。
ブルーモスク
ブルーモスクという名称のモスクは世界に何カ所かありますが、それぞれ正式名称があります。
まずトルコのイスタンブールにあるブルーモスクの正式名称は
スルタンアフメト・モスク(Sultanahmet Mosque)
です。
「スルタン・アフメト」はオスマン帝国の君主の名前です。
![](https://japanalltraveler.com/wp-content/uploads/eyecatch-spot-bluemosque-160x90.jpg)
また、マレーシアのクアラルンプール郊外にもブルーモスクと呼ばれるモスクがあります。
こちらの正式名称は
スルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク(Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Mosque)
です。
![](https://japanalltraveler.com/wp-content/uploads/eyecatch-spot-malaysia-bluemosque-160x90.jpg)
どちらの国でも通称として「ブルーモスク」と呼ばれています。
ピンクモスク
こちらも世界に何カ所かあるピンクモスクですが、通称の場合が多いです。
マレーシア・クアラルンプール郊外のプトラジャヤにあるピンクモスクも正式名所は
プトラ・モスク(Putra Mosque)
と言います。
![](https://japanalltraveler.com/wp-content/uploads/eyecatch-spot-pinkmosque-160x90.jpg)
現地でも「ピンクモスク」という通称が使われています。
ボケリア
スペイン・バルセロナ市民の台所でもある「ボケリア」。ボケリアは通称で、正式名称は
サン・ジュセップ市場(Mercat de Sant Josep)
と言います。なお、ボケリアは「胃袋」という意味です。
今まで紹介した場所は正式名称ではないと通じないところが多かったですが、ココは逆。
現地の人にも『ボケリア』という名前で親しまれているので、正式名称だと伝わらない場合もあります。
![](https://japanalltraveler.com/wp-content/uploads/eyecatch-spot-boqueria-160x90.jpg)
まとめ
正式名称を知らないと、タクシーで行き先を告げる時などに理解してもらえないこともあります。
念のため正式名称と通称の両方を覚えておきましょう!