アヤソフィアはトルコで1,2を争うほどの人気観光地ですが、最近役割がガラリと変わったことを知っていますか?
今までは博物館だったものの、今後は85年ぶりにモスクとして利用されることとなりました。
今回はなぜモスクに戻るのか、およびアヤソフィア観光への影響を紹介します。
アヤソフィアとは
アヤソフィア(ハギア・ソフィア)はトルコ・イスタンブールにあるモスクです。
西暦360年に完成した後、歴代の皇帝や支配者により、
- ギリシャ正教の寺院
- イスラム寺院
- 博物館
というように役割が変わってきました。
アヤソフィアに関しての詳しい説明はこちらをご覧ください。
モスクとして利用されることとなりました
アヤソフィアがモスク化されたのは2020年7月11日と、つい最近です。
この決定をしたのが、トルコの大統領であるレジェップ・タイイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdoğan)。
もともと1934年に、当時のアタテュルク大統領によって「無宗教の博物館への転用」が行われました。
しかし、2020年7月10日にトルコの行政最高裁判所により無効と判断されると、すぐに大統領令を発令してモスクに戻すことが決定されました。
モスクへの地位変更は欧米各国など、世界中から非難する声が上がっていましたが強行されることに・・・
この急すぎるタイミングでの変更はエルドアン大統領の支持固めの一環で、保守派と国家主義者の支持を得るためともいわれています。
なお、モスクに変更されたことにより、2020年7月24日に初の金曜礼拝が行われました。
モスク化されたことによる変更点は?
モスク化されたことにより、内部には膝をついて祈りをささげられるようにカーペットが一面に敷かれました。
また、イスラム教は偶像崇拝を禁止しているため、マリアとキリストを描いた壁画などは布で隠されることとなりました。
観光への影響は?
アヤソフィア観光は今までと同じく可能。しかし、さまざまな影響があります。
まず、モスクとして使われるため礼拝が行われる時間帯は内部に入ることができなくなります。
また、先述したとおりマリアとキリストのモザイク画など幾つかの壁画が布で隠されて見ることができなくなりました。
良い点としては、入場料が無料に変更されます。
今までは入場するのに100リラ(約1,500円)かかりましたが、これが不要となるのはウレシイですね。
また、キリスト教などのイスラム教徒以外も今まで通り入場可能です。
世界遺産の認定はどうなる?
役割が博物館からモスクに大きく変更されたことにより、アヤソフィアの世界遺産登録がどうなるか気になるところ。
しかし、今まで通り世界遺産として認められるものと思われます。
今までも教会やモスク、博物館とたびたび変更されており、それを含めて世界遺産の価値があると認定されており、大きく価値を損なう変更ではないため現状どおり認められるはずです。
まとめ
アヤソフィアが今後どうなるかは流動的ですが、トルコにとって大事な観光資源ということもあり見られなくなることは無いと思われます。
訪れる時は礼拝時間を考慮して、ゆったりとした日程で計画しましょう!