2022年度の世界遺産委員会がロシアのウクライナ侵攻を理由として延期に。既存の世界遺産への影響も?

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世界遺産委員会は年に1回開催されていますが、2022年はロシアのウクライナ侵攻が原因で延期されました。

「一体なぜ委員会が中止に?」と思われるかもしれませんが、本当にタイミングが悪かったです・・・

今回は委員会の延期や、ロシアのウクライナ侵攻が世界遺産におよぼす影響などについてお伝えします。

世界遺産委員会とは

世界遺産委員会とは、世界遺産条約を締約した国の中から選ばれた21カ国により行われる会議で、世界遺産への登録可否の決定、および登録遺産の保護支援などについて話し合われます。

世界遺産委員会が行われないと新たな世界遺産は登録されません

 

開催されるのは年に一回。だいたい2週間の日程で開催されています。

世界遺産についてはこちらをご覧ください。

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なぜ委員会の開催が延期に?

2022年6月に開催予定だった世界遺産委員会が延期となった理由はロシアによるウクライナ侵攻が影響しています。

2022年の世界遺産はロシアのカザンで行われる予定であり、委員会の議長国もロシアでした。

これが大問題。

ウクライナ侵攻が行われたのち、イギリスなど46カ国が世界遺産委員会に対して公開書簡を送りました。

その内容をまとめると次のとおり。

1.ロシアのカザンを開催地として、ロシアが議長国の世界遺産委員会が行うのは認められない
2.ロシア以外が開催地となっても議長国がロシアであれば参加をボイコットする
3.世界遺産に関する活動は継続すべき。遺産の保護等の問題もあるので委員会の延期は望んでいない
4.世界遺産委員会が開催地の変更等を検討してほしい

要約すると「ロシアが開催地や議長国など、重要な立場での会議開催はやめてくれ」ということです。

 

世界遺産委員会はどうなる?

世界遺産委員会は過去にも中止や会場変更が行われたことがあります。

最近では2020年には新型コロナの感染拡大の影響で中止となったり、開催国内の情勢不安等が原因で開催地がユネスコ本部(フランス:パリ)となったケースも。

今回は議長国がロシアであるかぎり会場変更は難しそう。また、過去に議長国が変更されたことはありません。

考えられる対処は次の2つ。

① 2022年の世界遺産委員会は中止にして、来年以降に2年分まとめて審議する
② 開催地と議長国を変更して開催する

現状では①の可能性が高いかな?と思います。

 

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既存の世界遺産への影響は?

2022年度の世界遺産委員会が開催されないと既存の世界遺産の保護対策について決定する場がなくなるため、劣化などが進んでしまう可能性もあります。

 

また、ロシアがウクライナへの侵攻を進めていますが、戦況が行き詰まった場合、ロシアが打開策としてウクライナにある世界遺産を破壊する行動に出る可能性もあります。

ウクライナにはキーウの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群など7つの世界遺産があります

 

日本の世界遺産への影響は?

日本の既存の遺産については影響はないと考えられます。

また、2022年度に日本から推薦する予定の世界遺産候補地はないため、この点でも影響はありません。

ただし2023年度の世界遺産委員会にも影響を及ぼすようだと、日本から推薦した世界遺産候補地の登録審議が遅れる可能性があります。

2023年度の世界遺産では「佐渡島の金山」が世界遺産候補地として推薦される見込みです

 

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まとめ

現在も続くロシアによるウクライナ侵攻ですが、世界遺産委員会以外にも経済や観光への影響も甚大。

この状況が早く収束することを願っています。

 

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