日本にもパワースポットと呼ばれる場所がたくさんありますが、なかでも僕がトップクラスの場所と思っているのが熊野古道。
様々な霊場や神社とつながる道であり、ただ歩くだけでココロがキレイになりそうです。
今回は熊野古道、および周辺の見どころや行き方などについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
熊野古道とは
熊野古道(くまのこどう)は三重、和歌山、奈良、大阪にまたがる参詣道で、高野山や伊勢神宮などから熊野三山へと続く道のことです。
熊野古道を構成するのは次の6つの道。総全長は600キロメートルにもなります。
- 紀伊路(きいじ:渡辺津 ~ 田辺)
- 伊勢路(いせじ:伊勢神宮 ~ 熊野三山)
- 小辺路(こへち:高野山 ~ 熊野三山)
- 中辺路(なかへち:田辺 ~ 熊野三山)
- 大辺路(おおへち:田辺 – 串本 ~ 熊野三山)
- 大峯奥駈道 (おおみねおくがけみち:吉野 ~ 熊野三山)
熊野古道が作られた目的は、日本最大の霊場であった熊野三山にある寺社に参拝するため。
熊野三山への参拝が始まったのは10世紀ごろからと言われており、天皇や貴族、庶民など身分にかかわらず参拝が行われました。
しかし1906年に布告された「神社合祀令」により熊野古道周辺の神社は激減し、熊野詣の風習もほとんど行われなくなってしまいました。
熊野古道、および周辺の見どころ
それでは熊野古道、および周辺にある寺社などを紹介します。
大門坂
大門坂(だいもんざか)は那智山観光の基点となる場所で、ここから那智大社へは杉木林の中を石畳の道が続いています。
ココがもっとも自然のパワーを感じられ、心が浄化されるような気分を味わえる場所かもしれません。
長い石段が続きますが、ココを抜ければ熊野那智大社や那智の滝のある場所にたどり着きます!
熊野本宮大社
熊野三山(もしくは熊野三所権現)と呼ばれる場所のひとつで、家津御子大神(けつみこのおおかみ)が祀られている寺です。
もともとは熊野川の中州にある大斎原(おおゆのはら)にありましたが、大洪水のため大部分の建物が全て流されてしまいました。
その後、現在の場所に西暦1892年に遷宮され、現在に至ります。
熊野本宮大社で神の使いとされているのが八咫烏(やたがらす)。
八咫烏は足が3本ある空想上の生き物ですが、神武天皇を大和国の橿原へ先導したという故事に倣い、導きの神として信仰されています。
また、JFA(日本サッカー協会)のマークも八咫烏であることからサッカー関係者もよく祈願に訪れます。
熊野本宮大社には八咫烏が上に乗った郵便ポストもあります。
熊野速玉大社
熊野三山と呼ばれる場所のひとつで、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)が祀られている寺です。
熊野速玉大社は縁結びの神社としても知られ、僕が訪れた時は結婚式が行われていました。
見どころは御神木の「椰(なぎ)の大樹」。
平重盛が植えたものと言われており、国の天然記念物にも指定されています。
熊野那智大社
熊野那智大社も熊野三山のひとつ。
熊野牟須美大神(くまのふすみのおおかみ)を主祭神とする神社です。
もともとは那智の滝の近くにありましたが、西暦317年に今の場所に社殿が遷されました。
その後、1,700年以上にわたって熊野修験の修行の地として繁栄し続けています。
拝殿の横には神木である巨大なクスノキが植えられています。
クスノキの根元には空洞があり、ココを願いを書いた護摩木を持ってくぐると願いが叶うと言われています。
那智山青岸渡寺
青岸渡寺(せいがんとじ)は熊野那智大社のすぐ隣にある寺です。
インドから漂流してきた裸形上人(らぎょうしょうにん)が、滝つぼの中で見つけた観音菩薩を安置したことが寺のはじまりとされています。
明治時代に神仏習合が廃止されるまでは熊野那智大社と一体で、神仏習合の修験道の場として発展しました。
那智の滝
熊野那智大社から歩いてすぐの飛瀧神社内にある滝です。
高さはなんと133メートル!
一段の滝としては日本一の落差を誇ります。
滝の前には御瀧拝所舞台があり、有料ですが間近で滝のしぶきを感じる事ができます!
大斎原
大斎原(おおゆのはら)は西暦1889年まで熊野本宮大社があった場所です。
当時は広大な境内に12の社殿が横一列に並んでおり、このうち8つの社殿が洪水で流されてしまいました。
大斎原といえば巨大な鳥居。高さ33.9メートル、横幅42メートルの日本一の大きさの鳥居ですが、これは西暦2000年に建てられたものです。
神倉神社
神倉山は熊野の神々が最初に降臨したと言われる場所で、神倉神社の創建は2世紀前半と言われています。
神社の後方から突き出る巨大な岩はゴトビキ岩。神倉神社のご神体でもあります。
神社の入口からは538段ともいわれる階段が続き、神社までたどり着くのは非常にシンドイです・・・
しかし、山頂にある神社から見る新宮の街並みは素晴らしいです!
花の窟神社
花の窟(はなのいわや)神社は日本最古の神社と言われています。
日本書紀でも語られている高さ45メートルもの巨岩がご神体。
この岩の壁は伊邪那美命(イザナミノミコト)が埋葬されていると言われています。
通常、神社で奉納されるのは絵馬。ここでも絵馬はありますが、木ではなく石製の絵馬でした。
熊野古道周辺の見どころへのアクセス
熊野古道周辺の見どころへ行く方法は、おもに車か電車+バス。それぞれ紹介します。
車で行く
車利用の場合、高速道路のICはどこも遠いので基本的には適当なICで降り、そこからひたすら一般道での移動する必要あり。
神社や寺は駐車場が用意されており、無料の場所も多いです。
ただし那智山周辺(大門坂、那智大社、青岸渡寺、那智の滝)は共通駐車場に停め、そこから歩きます。
また、近くの都市まで鉄道などの公共交通機関で訪れた場合はレンタカー利用が便利です。
電車+バスで行く
次の方法で訪れることが可能です。
熊野本宮大社、大斎原:
JR紀伊田辺駅から龍神バスの本宮大社前行きを利用。本宮大社前バス停で下車
熊野那智大社、那智山青岸渡寺、那智の滝、大門坂:
JR紀伊勝浦駅から熊野交通バスの那智山行きを利用。
目的地に応じて大門坂バス停や那智山バス停、那智の滝前バス停で下車
熊野速玉大社、神倉神社:
JR新宮駅から徒歩15分
花の窟神社:
JR熊野市駅から徒歩15分
観光についての注意点
定休日・営業時間について
熊野古道自体は道なので定休日や営業時間などはありません。
周辺にある神社は基本的に無休、営業時間は季節にもよりますが、だいたい下記のとおりです。
熊野那智大社 7:00~16:30
熊野速玉大社 8:00~17:00
那智山青岸渡寺 5:00~16:30
所要時間について
場所によって所要時間は異なりますが、1カ所単位であればそれほど広くないので1カ所あたり30分ぐらい。
大門坂、那智本宮大社、那智山青岸渡寺、那智の滝を全て巡る場合は、3時間ぐらいあれば十分です。
服装について
かなり長い距離を歩き回ることになるので、歩きやすく履きなれたスニーカーがオススメです。
また、歩いていると体がポカポカしてくるので、脱いで体温調節しやすい服装(シャツ+上着など)にしましょう。
トイレについて
各場所に用意されています。
売店・レストランについて
那智山の共同駐車場付近には、お土産を売っている店が立ち並んでいました。
土産物店では那智黒(黒あめ)や、那智石を使った招き猫などが売られているのでお土産にオススメです。
個人で訪れる or ツアーに参加する?
那智山だけであれば見どころが固まっているので、個人でも訪れやすいです。
ただし、熊野本宮大社や熊野速玉大社なども併せて訪れようとする場合、場所が点在しているのでツアー参加した方が効率的に巡ることができます。
世界遺産への登録
熊野古道、および周囲の寺社は「紀伊山地の霊場と参詣道」として、2004年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。
ただし総全長600キロメートルのうち、世界遺産に認定されたのは約200メートル。紀伊路は含まれていません。
紀伊路は現代まで最も使われ続けた道であり、修復や構造的な改良が続けられるうちに昔の参詣道としての面影が失われたため認定されませんでした。。。
観光のベストシーズン
観光は春(3~5月)、秋(10~11月)がオススメ。
熊野古道は歩き回ることになるので、雨が降りやすい時期や暑い時期は避けた方が良いです。
また、熊野は温暖な気候なので雪が降ることは少ないですが、朝や冬などは道や階段が凍結する可能性があり滑りやすくなります。
観光を計画
熊野古道を訪れる際のホテルやツアー予約はこちらから可能です。
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