世界三大仏教遺跡のひとつ・ボロブドゥールは、世界最大級の仏教遺跡群。
密林の中に1000年以上眠り続けていたこともあって、ブッダの生涯などを描いたレリーフが美しい状態で残っています。
今回はボロブドゥールの見どころと、行き方などについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
基本情報
ボロブドゥール(Borobudur)とは、インドネシアのジャワ島にある大乗仏教の遺跡のことです。
遺跡があるのはジョグジャカルタ(Yogyakarta)の北西40キロメートルあたり。
遺跡が造られたのは、西暦770年~820年ごろのシャイレンドラ朝の時代です。
その後1000年近く歴史から消え去っていましたが、1814年にトーマス・スタンフォード・ラッフルズ(Thomas Stamford Raffles)によって発見されました。
ボロブドゥール遺跡の最大の特徴は、内部構造が無いため中に入れないこと。
約115メートル四方の基壇の上に5層の方形壇、されにその上に3層の円型壇が重なり、頂上にはいくつかの多くのストゥーパが建つ構造です。
この構造はまさに立体曼荼羅(まんだら)。
これは大乗仏教の宇宙観でもある『三界』を表しており、方形壇にある4つの回廊を上層へ上がることで仏教への心理へ到達すると言われています。
なお、ボロブドゥール遺跡は世界三大仏教遺跡のうちのひとつです。

ボロブドゥール内部
それでは、下層から順にボロブドゥールを紹介します。
入場して寺院に向かうと、寺院に登るための階段があります。こんな高台にあっても1000年以上見つからなかったということは、それだけ深い密林に覆われていたと考えられます。
寺院の入口では動物?の像が出迎えてくれます。
階段ピラミッド状になったそれぞれの階層には、レリーフ(浮き彫りされた絵)やカウイ文字が刻まれています。
レリーフのテーマは階層ごとに決まっており、第1階層はブッダの生涯、第2・3階層は善財童子が巡礼の旅をする様子が描かれています。
各階層をつなぐ階段は、門のようになっています。
この門にはカーラ(鬼の顔をした守り神)が描かれており、門をくぐって階層をひとつ上がるごとにカーラが巡礼者の過去の災いを飲み込んでくれると言われています。
ところで、ボロブドゥールには首のない仏像がいっぱいあります。
劣化により破損した場合もありますが、おもな原因は盗掘のため。
東南アジアには、仏像の頭の中に宝石などを埋め込むという風習がありました。ただでさえ価値のある仏像の中に埋め込むことによって、さらに価値のあるものになると考えられていました。
盗賊は宝石を得るために、頭のみ破壊して持ち去るケースが多くありました。
日本なら頭のない仏像は撤去、または頭を補修すると思うのですが、そのまま設置されているのが考え方の違いを感じられて面白いです。
ボロブドゥール寺院の最上部に近づくと、円壇の上に無数のストゥーパ(仏塔)が設置されています。
72基の小ストゥーパが規則的にならび、中央に大ストゥーパがそびえたつ構造となっています。
小ストゥーパにはひし形の窓が付いていますが、ストゥーパ内部には仏像が設置されています。
仏像は幸福の仏像とされており、ストゥーパの窓から手を伸ばし入れ、内部の仏像の右手薬指に触れれば願い事がかなう、とされています。
サンライズツアーに参加するには
ボロブドゥール遺跡で日の出を楽しむサンライズツアーが人気。
サンライズツアーに参加するためには、ボロブドゥール遺跡近くのマノハラホテルで予約する必要があります。
早朝5時前にホテルを出発し、懐中電灯を頼りに歩いてボロブドゥール寺院に登ります。
そして、サンライズまでひたすら待機。
5時半ごろから徐々に明るくなり、ボロブドゥール遺跡を明るく照らし出します。
その光景は神聖そのもの。暗い中待つだけの価値はあります!
ブッダ生誕を記念したお祭り・ワイサック
毎年5~6月の満月の日に、ワイサック(Waisak)と呼ばれるお祭りがボロブドゥールを舞台にして行われます。
ワイサックはブッダの生誕を記念して行われるお祭りで、インドネシア国内のみならず世界中から仏教徒が集まる仏教徒最大の行事です。
前日から準備の行事が始まり、当日になるとムンドゥッ寺院(Candi Mendut)からパオン寺院(Candi Pawon)を経て、ボロブドゥール寺院まで僧侶や信者たちによって行進します。
ボロブドゥールに到着すると経文を唱えながら寺院の周辺をぐるぐる回り、その後宗派ごとに瞑想(めいそう)や説法などが行われます。
ひととおり行事が終わると民族舞踊なども行われ、華やかな雰囲気も漂います。
行き方
ボロブドゥール遺跡観光の拠点となるのはインドネシアのジョグジャカルタ(Yogyakarta)。
ジョグジャカルタから行く場合、ギワガン・バスターミナル(Giwagan Bus Terminal)を利用します。
ギワガン・バスターミナルは、ジョグジャカルタ中心部から10キロメートルほど離れた場所にあるのでタクシー等を利用して訪れるのが便利。
直行バスが朝6:00~夕方16:00までの間に毎時2、3本運行しており、所要時間は1.5時間です。
観光についての注意点
休園日・開園時間について
休園日はありません。
開園時間は朝6:00~夕方17:30(入場は17:00まで)です。
所要時間について
だいたい1時間ぐらいです。
服装について
ボロブドゥールは敷地内に入ると、日差しをさえぎるものが何もありません。
熱中症にならないためにも帽子は必須です。
また、敷地内は広く、ボロブドゥール寺院の最上段に登るのであれば歩きやすいスニーカーが必須です。

トイレについて
敷地内に数カ所設置されています。
売店・レストランについて
入口付近には水やジュース、みやげ物を売っている売店やレストランがあります。
敷地内の移動ついて
ボロブドゥール内はとても広いですが、移動用の乗り物がありました。
個人で訪れる or 現地ツアーに参加する
個人でも行けますが、バスに乗る必要があるので少し難易度高め。
また、ジョグジャカルタ以外の場所(ジャカルタやバリ島)から訪れる場合は、現地発着ツアーへの参加がオススメです。
他の観光地とセットになっていることが多いので効率的に観光できます!
ジョグジャカルタやジャカルタからなら、日帰りも十分可能です。
世界遺産への登録
1991年に『ボロブドゥール寺院遺跡群』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。

観光のベストシーズン
5月~9月あたりは乾期のため、雨が降らないのでオススメです。
気温は年間を通じて最低気温20℃、最高気温が30℃。11月~3月は雨期のため、もし行くなら雨具の用意が必要です。
観光に必要な日数
ジャカルタへの往復に丸1日、日帰りでボロブドゥール遺跡に行くとして合計丸2日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低2泊3日必要です。
観光を計画
ボロブドゥール遺跡を訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。
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