中尊寺は奥州藤原氏の栄華を感じられるスポット。行き方や観光に役立つ情報も紹介します

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日本の黄金にかがやく建築物といえば京都の鹿苑寺金閣ですが、東北にもあります。

その建物は中尊寺金色堂。

僕もずっと行ってみたい場所であり、今年ようやく訪れることができました。

今回は中尊寺内部の様子や訪れる方法、食事場所など観光に役立つ情報などについてお伝えします。

※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください

基本情報

中尊寺(ちゅうそんじ)は岩手県の平泉にある天台宗の寺です。

開山は9世紀ごろに円仁により行われましたが、中尊寺が創建されたのは12世紀ごろ。以後、中尊寺を含めた奥州藤原氏の繁栄の象徴といえる場所です。

奥州藤原氏は平泉を中心に奥羽地方一帯に勢力を広げた豪族で、清衡(きよひら)基衡(もとひら)秀衡(ひでひら)泰衡(やすひら)の4代にわたり栄華を極めました。

中尊寺が造られた目的は東北地方に仏教文化を根付かせることと、敵味方関係なく戦いで亡くなった人々の魂を浄土へ導くためと言われています。

 

 

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見どころ

中尊寺内には多くの建物が点在しています。

中尊寺の境内案内マップ

このうち、おもな見どころをいくつか紹介します。

金色堂

中尊寺で最大の見どころは金色堂。名前のとおり黄金に輝いています!

金色堂の一辺は約5.5メートルと小さめ。現在は金色堂を覆うようにコンクリート造りの建物(覆堂)で覆われています。

中尊寺の金色堂

内部は残念ながら写真撮影不可ですが、黄金の輝きは金閣寺に負けていません。

西暦1124年に藤原清衡により造営され、内部には藤原四代のミイラが納められています。

館内では金色堂についての歴史や見どころを紹介するアナウンスが定期的に流れています

本堂

よく勘違いされますが、金色堂は中尊寺の本堂ではありません(僕も勘違いしていました)。

本堂は金色堂よりも手前に位置しているこちらの建てものです。

中尊寺の本堂

ただし本堂は1337年に発生した火災により焼失してしまい、1909年に再建されています。

中尊寺の本堂

中尊寺で行われる行事や法要はほとんど本堂で行われます

本尊の両脇には灯籠があり、「不滅の法灯」と呼ばれています。

不滅の法灯は天台宗の開祖である最澄が延暦寺に灯りをともして以来、消えずに残ったものを分けたものです。

能舞台

中尊寺の最奥部には白山神社がありますが、そこには能舞台があります。

ひっそりと建てられていますが、近世能舞台としては東日本で唯一ともいわれる価値のあるものです。

中尊寺の白山神社にある能舞台

なお、1849年に火災により消失後、1853年に建て替えられました。

現在も8月に開催される中尊寺薪能などで用いられています

旧覆堂

現在金色堂はコンクリート造の覆堂で覆われていますが、建て替える以前の覆堂も別の場所に移築されました。

移築された旧覆道は「金色堂覆堂」という名前で重要文化財に指定されています。

中尊寺の旧覆堂

 

平泉の見どころ

中尊寺のある平泉には、ほかにも多くの見どころがあります。

平泉周辺マップ

このうち、いくつか紹介します。

毛越寺(もうつうじ)

円仁が開山、藤原基衡が再興した寺院で、作られた当時としては日本最大級の寺院でした。

しかし、たび重なる火災により完全に焼失してしまいました。

現在は浄土庭園として公開されています。

以前は40にもおよぶ堂宇(どうう)と500近くの禅坊が存在していたといわれるだけあって、とにかく広大。

北東側に設けられた遣水(やりみず)は平安時代の遺構としては日本唯一かつ最大のものです。

観自在王院跡(かんじざい おういん あと)

藤原基衡の妻によって建立された寺院です。

庭園内には多くの阿弥陀堂が建てられていましたが、こちらも1573年の火災により焼失・・・

背後に位置する金鶏山と一体となり阿弥陀如来の極楽浄土を表現しており、優美な雰囲気であったといわれています。

無量光院跡(むりょう こういん あと)

藤原秀衡が12世紀後半に建立した寺院の跡です。

こちらも火災により焼失してしまいましたが、建てられていた阿弥陀堂は京都宇治にあう平等院鳳凰堂をモデルにして作られました。

現在は道路脇にあるただの池といった雰囲気ですが、建物があった時は仏堂背後に夕日が落ちる様子が建物から後光が放たれているかのような美しさといわれています。

現世における西方極楽浄土の観想を目的として作られました

平泉の無量光院跡

 

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行き方

中尊寺に行く方法は主に鉄道と自動車の2択。それぞれ行き方を説明します。

鉄道で訪れる

鉄道の最寄り駅は東北本線の平泉駅です。

平泉駅

ここから中尊寺までは歩いても1.5キロほどですが、寺内でも歩かなければならないので体力を温存したい場合は後述するバス利用がオススメです。

クルマで訪れる

最も近い高速道路のICは東北自動車道の平泉スマートICです。

ただしETCがついていない場合は利用できないので、その場合は東北自動車道の平泉前沢ICが最寄りです。

駐車場が多いのは中尊寺周辺。

行楽シーズンなどは町営駐車場は埋まりがちですが、その場合は東北本線の高架東側に臨時駐車場がつくられます。

中尊寺までは歩いて5分ぐらいで、無料で止められるので利用価値大です!

 

また、近くの都市まで鉄道などの公共交通機関で訪れた場合はレンタカー利用が便利です。

レンタカーを予約する

 

平泉周遊はバスが便利

平泉駅からの移動、およびそれぞれの見どころ間の移動はバスの利用が便利。

平泉の見どころを周遊するバスは「るんるん」と言います。

平泉のバス「るんるん」

1回乗車で200円、1日フリー乗車券は550円です。

運賃は2022年5月時点。1日フリー乗車券は僕が持っていったガイドブックには400円と書かれていましたが、値上がりしたようです

僕は観光センターで購入しましたが、バス内でも購入できるようです。

停車場所は今回紹介した中尊寺や毛越寺などのみどころのほか、道の駅平泉や平泉駅にも立ち寄ります。

なお、僕が訪れた時は平泉駅のロータリーではなく、少し離れた臨時停留所にとまりました。

場所はこちらです。

るんるんは朝10時すぎから夕方16時半ごろまで、だいたい30分に1本運行しています。

平泉のバス「るんるん」の時刻表

 

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観光についての注意点

定休日・営業時間について

おもな見どころの営業時間は次のとおり。

中尊寺:3~10月は8:30~17:00、11~2月は8:30~16:30
毛越寺:3~10月は8:30~17:00、11~2月は8:30~16:30

どちらも年中無休です。

観自在王院跡無量光院跡は営業時間は無く、24時間いつでも見られます(道路脇にあります)。

所要時間について

最も観光に時間がかかるのが中尊寺。じっくり見ると2~3時間かかります。

毛越寺は広大な庭園が中心なので、1時間程度でひととおり見て回れます。

観自在王院跡は30分、無量光院跡は5分あれば十分です。

服装について

中尊寺毛越寺はどちらも広く、太陽をさえぎるものが少ないので温度調整しやすい服装がオススメ。

また、中尊寺は奥までずっと坂が続いているのでスニーカーなどの歩きやすい靴が必須です。

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トイレについて

中尊寺毛越寺は内部に何か所かあります。

観自在王院跡も近くにあります(毛越寺の隣にあるのでそちらを利用してもOK)が、無量光院跡にはありませんでした。

しかし平泉駅道の駅平泉が近いので、そちらが利用可能です。

売店・レストランについて

中尊寺のふもとにはお土産店、レストランなどが多く立ち並んでいます。

また中尊寺内にもかんざん亭というレストランがあり、蕎麦やピザなどさまざまな料理が提供されています。

無量光院跡近くの平泉駅の周囲にも店が立ち並んでおり、特に平泉式わんこそばが食べられる芭蕉館が有名。

僕も食べましたが、5組待ちぐらいでも並んでから食べ終わるまで3時間近くかかったので、ゆったりとしたスケジュールを組みましょう。

平泉の芭蕉館
平泉式の盛り出しわんこそば

 

世界遺産への登録

2011年に『平泉 -仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群 –』という登録名で世界遺産(世界文化遺産)に登録されました。

世界遺産を構成する資産は中尊寺毛越寺観自在王院跡無量光院跡などです。

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観光のベストシーズン

最もオススメなのは10月下旬~11月上旬。

この時期は紅葉が美しく、夜間はライトアップされます。

また、春(3~5月)も新緑が美しく、気候も過ごしやすいのでオススメです。

 

なお、冬は気温が氷点下となることもあり、また雪で滑りやすくなるので訪れるときは備えが必須です・・・

 

観光を計画

中尊寺を訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。

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