エジプトの首都・カイロと比較すると、ルクソールはこぢんまりとした街ですが、カイロに負けないぐらいの見どころがあります。
また、ナイル川の東岸と西岸では異なる雰囲気を感じさせる遺跡がいっぱい!
今回はルクソールの見どころのうち、ナイル川西岸の見どころなどについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
基本情報
ルクソールはエジプトの中部に位置しており、かつてテーベ(Thebes)と呼ばれ首都として栄えていた街です。
街の中央を流れるナイル川を隔てて、見どころは東岸と西岸に分かれています。
太陽が昇る東岸は『生者の街』、太陽が沈む西岸は『死者の街』とされ、東岸には神々を祀る神殿、西岸は葬祭殿や墳墓が造られました。
ナイル川東岸の見どころについては、こちらをご覧ください。
見どころ
ナイル川西岸を現地ツアーで巡ったので、訪れた場所を紹介します!
メムノンの巨像
西岸に渡って、まず目にするのが2体の巨像。メムノンの巨像と呼ばれています。
エジプト新王国(紀元前1570年頃 ~ 同1070年頃)に造られた高さ18メートルの像です。
もともとは像の近くにアメンホテプ3世の葬祭殿がありましたが、のちの王たちが石材として利用するために破壊。
仕方ないかもしれませんが、ヒドイですね・・・
その後に起きた地震で像にヒビが入ったことにより、強風や寒暖差で『像が歌っている』ような現象が発生し、長らく原因不明で不思議がられていました。
しかし、現在は修復されたため、そのような現象は起こらなくなってしまいました。
僕が訪れた時は2体のみでしたが、新たに2体の像が発見されたそうです。
なお、メムノンの巨像の名前の由来は、ギリシャの伝説であるトロイア戦争に登場するエチオピアの王であるメムノーンと言われています。
王妃の谷
王妃の谷は、歴代のファラオの妃(きさき)、および王子・王女などが埋葬されている墓の集まった場所です。
もっとも有名なのは、ラムセス2世の妃であるネフェルタリの墓。
僕は見られませんでしたが、内部はとても美しい装飾が施され、ネフェルタリが神に導かれる様子が描かれているそうです。
デール・イル・マディーナ
デール・イール・マディーナは、王家の谷を建設した労働者の街でした。
街には墳墓建設のために働く石工職人や絵師、兵士などが住んでいました。
労働者は秘密を保持するため、建設現場と街の往復しか許されておらず、街も高い壁に囲まれて逃げられないような造りだったようです。
山の斜面には労働者の墓が造られており、内部にはアヌビス神などが描かれた壁画があります。
現在も墓の中を見ることはできますが「10分以内で!」という制限がありました・・・
ラムセウム(ラムセス2世葬祭殿)
ラムセウム(Ramseum)は建築王として知られるラムセス2世の葬祭殿として、紀元前1270年ごろに建てられた遺跡です。
ラムセウムいう名前は、古代エジプトについて研究していたジャン=フランソワ・シャンポリオン(Jean-François Champollion)によって名付けられました。
シャンポリオンはヒエログリフ(古代エジプト象形文字)を解明したことでも知られていますが、ラムセウムを『テーベで一番高貴かつ優雅な建物』と絶賛しています。
ナイル川のたび重なる氾濫によりラムセウムもかなり破損しましたが、石像やヒエログリフはキレイな状態で残っています。
ハトシェプスト女王葬祭殿
ナイル川西岸で最大の見どころがハトシェプスト女王葬祭殿。別名デール・エル・バハリ神殿とも呼ばれています。
エジプト初の女性ファラオである、ハトシェプスト女王の葬祭殿です。
ハトシェプスト女王葬祭殿は、三層のテラス+中心部を階段が貫いた構造となっており、近隣のプント(現在のソマリア)との交易の様子や神々のレリーフ(壁画)などが残っています。
葬祭殿を設計したのはハトシェプスト女王の側近であったセンムト(Senenmut)。どことなく近代的な造りです。
以前は男装したハトシェプスト女王の像がありましたが、その後一部破壊されてしまいました。
ハトシェプスト女王葬祭殿の内部はとても広く、歩いて移動するのは大変・・・
しかし、安心してください!
楽に移動したい人のために観光バスが用意されています。
無料ではありませんが、それほど高くない(僕の時は2エジプトポンド)ので、ぜひ利用しましょう!
過去にはテロが発生したことも
1997年11月17日に、ハトシェプスト女王葬祭殿でイスラム原理主義組織の武装グループによるテロ(銃撃事件)が発生。
このテロにより観光客が襲撃され、58名(うち日本人10名)が亡くなるという惨劇でした。
このような話を聞くと心配するかもしれませんが、現在は警備が強化されているので心配ありません。
王家の谷
王家の谷は新王国時代の王、および王族の墓が集まった場所です。
紀元前1250年ごろ、トトメス1世が山中に墓を作ったことを始まりとして、以後も多くの王族が墓を建てました。
なかでも有名なのはツタンカーメン(Tutankhamun)の墓。1992年にイギリスの考古学者ハワード・カーター(Howard Carter)によって発見されました。
王家の谷には多くの墓は盗掘の被害を受けていましたが、ツタンカーメンの墳墓だけは何故か未発掘。2千点以上の副葬品がすべて残されています。
副葬品のなかには有名なツタンカーメンの黄金のマスク。
黄金のマスクをはじめとした副葬品は、カイロにあるエジプト考古学博物館に展示されています。
なお、王家の谷の敷地内は写真撮影が禁止されていたので、今回写真がありません・・・
行き方
ホテルが立ち並んでいるナイル川東岸から西岸に行くには、ナイル川を渡る必要があります。
西岸に渡るにはローカルフェリーと橋を渡る方法がありますが、その後の観光を考えると橋を使う方法がメインです。
・・・ただし橋があるのは、ルクソール中心部より9キロメートル南にあるルクソール橋のみ。
レンタルサイクルもありますが、距離を考えると車での移動一択です。
観光についての注意点
定休日・開園時間について
どの遺跡も定休日はありません。
開園時間は、だいたいの場所で朝6:00~夕方17:00(冬期は~夕方16:00)です。
服装について
夏は日差しが強く、とても暑いですが湿度が低いため通気性の良い長そでの服を着ると意外と涼しく感じます。
また、ハトシェプスト女王葬祭殿や王家の谷は想像以上に広く、歩き回ることになるので歩きやすいスニーカーがオススメです。
トイレについて
ハトシェプスト女王葬祭殿や王家の谷入口付近にはあったと思いますが、その他の場所では見かけませんでした。
なるべくホテルで済ませておいた方が良いです。
売店について
みやげ物店は、ハトシェプスト女王葬祭殿や王家の谷入口付近にあったと思います。
水も売られていた気がしますが、売っている箇所はそれほど多くないので、事前に準備しておいた方が良いです。
現地ツアーへの参加がオススメ
ナイル川西岸には見どころが多いですが、点在しており起伏の激しい場所もあるので自力で訪れるのは大変・・・
タクシーをチャーターしても良いですが、ルクソール発着の現地ツアーの方がオススメ。
各遺跡の日本語ガイドが付いているので、より詳しく遺跡を知ることができます。
》》ナイル川西岸の見どころを訪れるルクソール発着の現地ツアーを予約する
エジプト旅行をオーダーメイド
ルクソールの見どころをはじめ、エジプト各地の見どころを効率よく巡る方法を考えるのは大変・・・
しかし、ツアー旅行はお土産屋や行きたくない観光地を組み込まれることがあるのでイヤ、という方も多いのでは?
そんな場合は服をオーダーメイドするように、あなたの希望と予算を伝えて旅を組み立ててもらってはいかがでしょうか?
たとえば『タウンライフ旅さがし』なら無料で見積もってもらえます。
観光についての不明点を事前に相談をしたり、現地に着いてから困りごとがあっても、サポートデスクが設置されているので難なく解決できますよ。
観光に便利なアイテム
海外旅行での問題はやっぱり言葉。英語なら何となく理解できても、エジプトの公用語であるアラビア語は難しいですよね・・・
あなたがアラビア語を話せなくても、翻訳できるアイテムがあれば安心。
ポケトークなら世界中の言葉に対応しており、話しかけるだけで的確に翻訳してくれます!
気球ツアーに乗って上空から遺跡を眺める
広い遺跡を上空から眺めたい場合は気球ツアーへの参加がベスト。
朝日が昇る前に飛び立ち、ナイル川と遺跡、朝日を一度に堪能できます。
地上からでは規模がわからない王家の谷やハトシェプスト女王葬祭殿も、上空から堪能できます!
僕はトルコのカッパドキアで気球に乗ったことがありますが、ルクソール滞在中は残念ながら時間がなくて乗れませんでした・・・
世界遺産への登録
1979年に『古代都市テーベとその墓地遺跡』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。
今回紹介した6遺跡すべてが構成資産です。
観光のベストシーズン
2月~3月前半、または秋(9~11月)がオススメです。
3月後半~5月にかけては気候は良いですが、ハムシーンと呼ばれる砂嵐が発生する場合がありますが、年によっては全く発生しないことも。
5月末から9月にかけては気温が40℃を超える日も。ルクソールの観光地は屋外の場所が多いので、かなり大変です・・・
観光に必要な日数
ルクソールへの往復に丸2日、日帰りでルクソール西岸観光するとして合計丸3日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低3泊5日必要です。
観光を計画
ルクソール西岸の見どころを訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。
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