岩をくり抜いて造られたペトラ遺跡。僕もずっと行きたい場所でした。
僕はイスラエルに旅行した際に日帰りで行くツアーがあることを知り、つい申し込んでしまいました・・・
今回はそのツアーの流れと、ペトラ遺跡の見どころなどについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
基本情報
まずはペトラ遺跡の紹介。
ペトラ遺跡は中東・ヨルダンにある岩をくり抜いて造られた建物で、おそらくナバテア人の王の墓として1世紀ごろに造られたのでは?と言われています。
長らく存在が知られることはありませんでしたが、19世紀初頭にスイス人の探検家、ルートヴィヒ・ブルクハルトにより紹介されると、発掘調査が進められるようになりました。
しかし2019年時点では、80%以上が未発掘という規模の大きさ。
映画『インディー・ジョーンズ』や『トランスフォーマー』などでも使われた場所としても有名です。
また、一見すると岩と砂ばかりで雨なんて降らなそうなイメージですが、季節によっては大雨が降りシークを土石流が流れる、という場合もあります・・・
ツアーの流れ
それでは僕が参加した、エルサレム発着の日帰りペトラ遺跡ツアーの流れを紹介します!
集合
集合は朝4時。
エルサレムの旧市街近くにあるホテル『デイビッド・シタデル・ホテル』が集合場所なので、徒歩で移動します。
深夜の徒歩移動だったので「危険じゃないかな・・・」と心配していましたが、裏通りでも意外と人が多くて安全な雰囲気。徒歩15分ほどで到着しました。
ホテルの前まで行くと既に数人が待機。日本人も数人いました。
そのまま待っていると、4時半ごろにツアーバスがやってきました。
バスは15人ぐらい乗れそうなマイクロバスといった感じです。
イスラエル側国境へ
出発後、イスラエルとヨルダンの国境へ向かいます。
国境は数カ所ありますが、このツアーで利用するのはエイラット近郊にあるイツハク・ラビン・ボーダーです。
途中、2回サービスエリアっぽいところで休憩を取りながら、ずっとバスで移動。国境に着いたのは朝9時ごろでした。
同じバスの人は全員ペトラ遺跡に行くと思ったら、一部イスラエルのエイラットに行く人もいたのでここでお別れ。
別れる前に、前もって伝えられていた国境税65ドルをガイドに渡します。
イスラエル側のガイドともここでお別れ。国境での手続きは自分で行います。

その後、イスラエル側のガイドと別れて各自イスラエル国境へ。
ここでなぜか、さらにお金を払う必要あり。窓口で15ドル支払います。
ただし、ここでお金がかかることは事前に聞いていなかったので、余分に米ドルを持っていなかったら危なかったです。
歩いてヨルダン側の免税店へ。
規模は小さいながらも酒や菓子、水なども売られていました。なお、米ドルが使えます。
さらに進むと旅行者がいっぱい集まった場所があり、そこで待機とのこと。
おそらくここで目的地別にバスが振り分けられるのだろうけれど、なかなか呼ばれない・・・
結局1時間ほどここで待たされたので、出発は10時半。
ペトラ遺跡へ向かうバスは、今までと同じような大きさのマイクロバスでした。
出発前にヨルダンビザを取得していない人は出発前に65ドル支払いますが、僕は事前に取得していたので支払いはありませんでした。

ペトラ遺跡に向かう途中、さらにSITA GIFT SHOPで休憩。
今までの場所よりお土産が充実しており、屋上は展望台になっています。
展望台からの景色は素晴らしく、「beautiful!!」と声をあげる人も。
そして、12時半を過ぎてようやくペトラ遺跡の近くに到着しました。
ペトラ遺跡内部へ
バスを降ろされたのは、ペトラ遺跡の入口より数100メートル離れた場所。
そこにはレストランがあったのですが、「途中から自由行動にするから、ここに15時45分に戻ってきて!」ということでした。
その後みんな一緒に入口へ。
ここでツアーガイドがチケットを手配するまで待ちます。
しばらく待ったのちチケットを渡され、案内板の前で説明。
エル・カズネまではガイドするから、あとは自由行動で!とのことでした。
ペトラ遺跡内部
入場後は1キロメートル近く、なだらかな下り坂が続きます。
岩と砂ばかりの光景が続きますが、その中に見どころも。
まずは歩いて右側にあるのが『ジン・ブロックス(Djinn Blocks)』。
聖霊が宿ると伝えられる墓で全部で3つあります。こちらは『ウッザー』と『ドゥシャラー』と呼ばれる岩です。
反対側にあるのが『バーブ・アッシーク・トリクリニウム(Bab al Siq Triclinium)』と『オベリスクの墓(Obelisk Tomb)』。
上段がオベリスクの墓。誰の墓かはハッキリしませんが、ナバタイ人の王様アレタス1世のものでは?と言われています。
下段のバーブ・アッシーク・トリクリニウムでは死者のための饗宴の儀式が行われていました。
しばらくすると『シーク(Siq)』と呼ばれる峡谷があります。
両側を岩壁に挟まれた路地で、これが約1.2キロメートル続きます。
高さは60~100メートルほどで、ちょっとしたビル群の中を歩いている感じ。
ペトラ遺跡では太陽光をさえぎるものが少ないですが、ここは日陰が多くて歩きやすいです。
ただし馬車が頻繁に走っているので、ぶつかったり馬のフンを踏んだりしないように注意が必要・・・
シーク自体が見どころですが、内部には壁に彫られた彫刻などもあります。
こちらの『ドゥシャラー&ウッザーの石板』もそのひとつです。
そうして進むと、ようやく最大の見どころ『エル・カズネ(El Khazneh)』
エル・カズネはペトラ最盛期時代の王であるアレタス4世によって、巨大な岩山をくり抜いて造られた建物。
宝物殿と呼ばれることもありますが、実際は葬祭の儀式を行うための墓や葬祭殿だったのでは?と言われています。
一目見た感想は、とにかくデカい!
高さ45メートルと、15階建てのマンションと同じぐらいの高さです。
残念ながら内部には入れませんでした。しかし外からでも細かな彫刻が楽しめます。
僕の参加したツアーの自由時間は3時間弱しかなかったので、この先見られるかな?と思いましたが、せっかくなので奥に進んでみました。
エル・カズネを過ぎると、40以上の墓が連なる『ファサード通り』があります。
さらに進むと見えるのが『ローマ円形劇場』。紀元前1世紀ごろアレタス4世により建設されました。
劇場は8,500人が収容できるほどの大きさですが、4世紀の大地震により破壊され現在の多くの箇所がそのままです。
さらに進むと歴代の王が住んだ『王家の墓』があります。
王家の墓という名前が付いていますが「墓ではなく宮殿、または神殿では?」という説もあり、現在でもわかっていません。
ここには『壺の墓』『シルクの墓』『コリント式の墓』『宮殿の墓』『セクスティウス・フロレンティヌスの墓』といった、それぞれ特徴をもった墓があるので見比べるのも楽しいです。
王家の墓からしばらく歩いた場所にあるのが、朽ち果てたかつての市街地である『柱廊通り』。
この時点で時間いっぱいだったので、近くには寄らず遠くから眺めて戻ります。
ペトラ遺跡の最奥部にはペトラで最も大きな神殿でもある『エド・ディル(Ed Deir)』がありますが、片道2時間かかるので今回は諦めました。
柱廊通りまででペトラ遺跡の入口から約3キロ。疲れきった体で戻るのは本当にシンドかったです。
馬車もありますが、この時ヨルダンの現地通貨も米ドルも持っていなかったので、ひたすら歩き続けました・・・
ようやく昼食
時間どおり15時45分に、集合場所である『Sand Stone Restaurants』に到着。
食事はビュッフェ形式でした。
ヨルダンをはじめとした中東料理が中心で、味も思っていたよりおいしかったです。
なかでもアワメ(Awameh)と呼ばれるデザートは、疲れた体にしみる甘さ!
ヨルダン側国境へ
午後4時半レストランを出発します。
さすがにみんな疲れていたので、バス内は静か・・・
帰りはアカバ観光が予定されていたけれど、立ち寄る気配なく国境であるアラバ・ボーダーへ向かいます。
19時ごろアラバ・ボーダー着。
陸越えの国境手続きは2回目なので、同じように行います。
なお、ヨルダン→イスラエルは出国税?は取られませんでした。

またイスラエル側でバスを乗り換えて出発。すでにあたりは暗くなりつつあります・・・
出発したあとは2度の休憩をはさみながら、ひたすらイスラエルに向かって移動し続けます。
外は真っ暗で窓からの景色は楽しめないし、疲れもあってひたすら眠りました・・・
ようやくツアー終了
解散場所は集合場所と同じくデイビッド・シタデル・ホテル。
到着した時点ですでに23時45分。
夕食を食べていなかったので、スーパーマーケットで食材を購入しながら帰ったらホテル着は日付が変わった午前0時15分に。
それほど若くないので非常に疲れました・・・
現地発着ツアーかオーダーメイドツアーがオススメ
僕が参加したツアー(Fun Time主催)をオススメするか?と言われればオススメしません。
理由は次の4つ。
- 行程がハード
- イツハク・ラビン・ボーダーで事前に知らされていなかったお金の支払い(15ドル)があった
- 昼食時間が遅すぎる(16時~)
- アカバ観光がなかった(返金もなし)
イスラエル旅行中にペトラ遺跡に行きたい場合は、現地発着ツアーかオーダーメイドツアーがおすすめです。
現地発着ツアーであれば日程的にも余裕があり、ツアーも複数選べます。
また、イスラエルからヨルダンへの移動や、ほかの観光地も合わせて好みのプランを組み立てたい場合はアレンジツアーがオススメ。
アレンジツアーであれば、日程に余裕を持たせてスケジュールを組むことが可能です。

たとえば『タウンライフ旅さがし』なら無料で見積もってもらえます。
観光についての不明点を事前に相談をしたり、現地に着いてから困りごとがあっても、サポートデスクが設置されているので難なく解決できますよ。
夜のペトラ遺跡を楽しめるショーもあります
ペトラ遺跡を楽しむのは昼だけではありません。
夜もロウソクに照らされた遺跡内を歩き、エル・ハズネ前でベドウィンの奏でる音楽を楽しむことができる『ペトラ・バイ・ナイト』というショーもあります。
昼間とは違うペトラ遺跡の姿を見られることもあって、とても人気です!
観光についての注意点
定休日・営業時間について
定休日はありません。
営業時間は夏は6:00~19:30(最終入場18:00)、冬は6:00~18:30(最終入場16:00)です。
所要時間について
チケット売り場からエル・ハズネまでの往復だけでも、だいたい2時間かかります。
最奥部のアッディルまで行くと、往復で5時間ぐらい必要です。
服装について
シーク以外は日差しをさえぎるものがないので、帽子やサングラスを持っていった方が良いです。
僕は油断して持っていかかったので、ずっとタオルを被っていました・・・

トイレについて
チケットオフィスやエル・ハズネから先に進んだ場所など、内部に何カ所かありました。
売店・レストランについて
チケットオフィス近くやエル・ハズネの目の前など、いたるところに売店があり、水も売っていました。
エル・ハズネから先に進んだ場所にも売店やカフェがあります。
ツアーについて
予定されていなかった出費が発生するので、余分に米ドルを持っていった方が良いです。
1人あたり30ドルあれば大丈夫です。
また、昼食が遅くなる場合があるので、空腹を抑えるぐらいのお菓子を持っていくのがオススメ。
ただしチョコレートは溶けやすいので注意してください。
観光に便利なアイテム
粉末ポカリスエット
日差しをさえぎるものがないペトラ遺跡では、熱中症になりがち。
僕も少し頭が痛くなりましたが、ポカリスエットの粉末を水に溶かして1リットル分飲んだら翌日はスッキリと体調が良くなりました。
翻訳機
海外旅行での問題はやっぱり言葉。英語なら何となく理解できても中東の言葉は難しいですよね・・・
あなたが日本語以外話せなくても、翻訳できるアイテムがあれば安心です。
ポケトークなら世界中の言葉に対応しており、話しかけるだけで的確に翻訳してくれます!
除菌ウェットシート
ペトラ遺跡は広く、また強い日差しをさえぎる日影が少ないため、観光を終えるとベットリと汗をかきます。
また周囲は砂地のため、汗をかいた体について観光を終えるころにはザラザラに・・・
そんな場合でもウェットティッシュを持っていると、サッと手や体をキレイにできます。
世界遺産への登録
1985年に『ペトラ』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。

観光のベストシーズン
ベストシーズンは、暑さがやわらぐ晩秋から春にかけて(11月~3月)です。
夏は暑いのでオススメできません・・・
観光に必要な日数
イスラエルへの往復に丸2日、日帰りでペトラ遺跡に行くとして合計丸3日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低3泊5日必要です。
観光を計画
ペトラ遺跡を訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。
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