頤和園(いわえん)は北京でも有数の有名観光地ですが、故宮や天壇と比べると少し影が薄いかもしれません。
しかし、庭園・中国建築好きにはたまらない魅力があります。
内部はとても広く、効率的に周らないと1日あっても周り切れないので、おもな見どころと観光時の注意点などについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
【追 記】
2018/07/26 所要時間について追記
2018/05/10 休園日について追記
基本情報
頤和園は中国・北京北西部の万寿山と、その南の昆明湖に広がっている巨大な庭園です。
頤和園は1750年に清の乾隆帝が、母親の長寿を願って作った庭園が元となっています。
当時は清漪園(せいいえん)という名前でしたが、1860年にイギリス・フランス連合軍に破壊されました。
その後1888年に西太后が再建、「頤養沖和(穏やかさを養う)」という言葉から『頤和園』という名前に改名されました。
しかし、1900年にまた8カ国連合軍により破壊。1902年にまたまた再建され、これが現在も残る頤和園の姿です。
なお、敷地の面積は290万平方メートルと、日本の皇居の2.5倍ほどですが、4分の3を昆明湖が占めています。
見どころ
頤和園は広い敷地内に何十もの建物がありますので、おもな見どころを紹介します。
蘇州街
頤和園を造園した乾隆帝は中国・蘇州の街を大変気に入っていたこともあり、頤和園の一角に蘇州の街並みを再現しました。さすがは皇帝、やることがデカいです。
現代でもヴェネツィアの街並みを模したテーマパークがありますが、似たような感じです。
ただ街並みを再現しただけではなく、江南料理のレストランやみやげ物店となっており楽しめます。
注意点として、道幅が狭く手すりも無いため運河に落ちないように気を付けてください。
清晏舫
清晏舫(せいあんほう)は見てのとおり、石で作られた船です。
神仙世界の蓬莱島へ向かう宝船を表しており、全長は36メートル。
西太后は清晏舫をとても気に入り、しばしば清晏舫の中で宴会を行っていたと言われています。
十七孔橋
中国庭園にある橋の中で最長なのが十七孔橋(じゅうしち こうきょう)です。
その長さは150メートルもあり、橋の下のアーチが17あることからこの名前が付けられました。
夕焼けに浮かぶ十七孔橋はとても美しく、SNS映えすることもあり近年人気になっています。
長廊
長廊は昆明湖に沿って建てられている回廊です。その長さはなんと728メートルもあります。
一度焼失したことがありますが、19世紀末に再建されています。
見どころは梁にかかれた風景画や歴史画です。三国志や水滸伝など、日本人にもなじみ深いテーマもあるので、ぜひ探してみましょう。
また、夏の暑い場所は休憩所としても人気。ちょうど座りやすくなっているので、歩き回って疲れた体にはありがたい場所です。
徳和園
徳和園は劇を観覧するために建てられた建築群です。
劇は現在でも常時何らかの演目が行われており、僕が訪れた時は京劇が行われていました。もちろん無料で見ることができます。
劇が終わったのち、演者は仮面を外していました。日本人の感覚だと人前で仮面を外すのは良くない気がしますが、問題ないのでしょうか・・・
佛香閣
頤和園のシンボルといえば佛香閣(ぶっこうかく)。
八角三層の建物で、36.5メートルもの高さを誇ります。
もともとは、乾隆帝が杭州にある六和塔という建物をもとにして建てましたが、1860年のアロー戦争で焼失。その後、西太后により再建されました。
内部には高さ5メートルもの千手観音菩薩像が安置されています。
頤和園の効率的な周り方
頤和園内部はとても広いです。
同じ入口から出入りするのではなく、違う所から出ると効率的に周れます。
おすすめは東宮門から入って徳和殿などを観光した後、長廊に座って昆明湖を眺めてゆっくり休憩、その後は北方向に進んで北宮門から出ると無駄なく観光できます。
観光についての注意点
休園日・営業時間について
休園日はありません。
営業時間は朝6:30~夜18:00です。
所要時間について
園内はとても広いので、おもな見どころだけでも2~3時間必要です。
服装について
内部はとても広いのでかなり歩きます。歩きやすいスニーカーがおすすめです。
トイレについて
敷地内に数多く設置されているので心配ありません。
売店について
蘇州街には雑貨が売られています。
そのほかにもみやげ物店がところどころにあり、水やアイスクリームも売られています。
北京市内中心部から頤和園への行き方
北京中心部から頤和園に行くには、地下鉄で最寄りの駅まで行き、あとは現地まで歩く方法がおすすめ。
東宮門が地下鉄4号線の西苑駅(西苑站)から歩いて10分、北宮門が地下鉄4号線の北宮門駅(北宫门站)から歩いて5分かかります。そのほかに新建宮門もありますが、最寄り駅はバスのみです。
日本から北京中心部への移動については、こちらをご覧ください。
個人で訪れる or 現地ツアーに参加する
頤和園は北京の中心地からも近いので個人でも簡単に行けます。
ただし内部の詳しい説明を聞きたい場合は現地ツアーへの参加がオススメです。
世界遺産への登録
1998年に『頤和園、北京の皇帝の庭園』として、世界遺産(文化遺産)に登録されました。
観光のベストシーズン
秋(9~10月あたり)がオススメです。
春は黄砂やスモッグがひどく、晴れていても薄曇りになることが多いのでオススメできません。
観光に必要な日数
北京への往復に丸1日、日帰りで頤和園を訪れるとして合計丸2日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低2泊3日必要です。
観光を計画
頤和園を訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。
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