ロダン美術館はパリにある美術館です。
名前のとおりロダンの作品を集めた美術館。それほど大きな美術館ではありませんが、『考える人』など有名作品がたくさんあります!
今回はロダン美術館の基本情報(行き方・休館日)や、展示されている作品などについてお伝えします。
※情報は訪れた時点のものです。最新情報については公式サイト等をご確認ください
基本情報
ロダン美術館は、もともとフランス人彫刻家フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン(François-Auguste-René Rodin)が晩年を過ごした邸宅兼アトリエでした。
現在はロダンの作品を中心に、恋人でもあったカミーユ・クロデール(Camille Claudel)の作品や、ロダンが収集したゴッホやルノワールの作品も展示されています。
美術館の建物はロココ建築の傑作としても有名。また敷地内には広大な庭園があり、その中にもロダンの作品が展示されています。

見どころ
ロダン美術館は、建物と庭園に点在して作品が展示されています。
展示作品は数多くありますが、今回は特に有名なものを紹介します!
■地獄の門(La Porte de l’enfer)
イタリアの詩人ダンテ(Dante)の叙事詩『神曲』内に登場する、地獄への入口となる門をテーマとして作られたブロンズ製の彫刻です。
『地獄の門』が展示されているのは庭園の一角。
中央やや上で腰かけながら下を向いているのが、あの有名な『考える人』です。
残念ながら『地獄の門』は未完成で終わりましたが、作品を構成するいくつかの像は、それぞれ独立した作品となりました。
■考える人(La Penseur)
先ほどの『地獄の門』から独立して作られた作品です。
こちらも庭園内に設置されていますが、一気に巨大化しました!
近づいて、さまざまな角度から眺めます。
正面からじっくりと見ると、右ひじを左足に置いており、実際にやってみると想像以上に苦しいです・・・
なお『考える人』という名前がつけられていますが、実際は『地獄に落とされた罪人を見ている』そうです。
そうやって見ると、何だか見方が変わりますね・・・
■カレーの市民(Les Bourgeois de Calais)
イングランドとのクレシーの戦いで敗れたのちカレー市を包囲、以後包囲され続けました。
包囲を解く(=降伏)の条件としてカレー市の主要メンバーの出頭を命じ、命をかえりみず応じた時の様子をとらえた作品です。
■3つの影(Les Trois Ombres)
こちらも『地獄の門』から独立して作られた像。庭園に展示されています。
3人の男性はすべて(アダムとイブの)アダム。
同じモチーフを複数回使うことにより『時間と空間の超越』を表現しています。
■接吻(Le Baiser)
これも『地獄の門』から独立して作られた像です。
ダンテの『神曲』の中で登場するフランチェスカとパオロの悲恋をモチーフにした作品で、制作当時は『Francesca da Rimini』と呼ばれていました。
■カテドラル(La Cathedrale)
『カテドラル(大聖堂)』というタイトルですが、実際は2人の手がモチーフとなっています。
「この手の意味は何なのか?」「誰の手なのか?」「カテドラルと名付けた理由は?」というのは全く明かされておらず、知るのはロダンのみ。
不明な点が多く、見る人の想像をかきたててくれます。
なお、この彫刻以前は手だけをモチーフにすることはなく、全身、または上半身のみを題材とすることが多く、その意味でも意義のある作品です。
その他にもさまざまな作品が展示されていますが、『地獄の門』を構成する彫刻から独立した作品が多い印象です。
また、作品が展示されている庭園はかなり広いです。
ゆったり作品を鑑賞しつつ、疲れたらカフェでゆっくりするのもオススメです。
どこにある作品が本物?
ロダン美術館に展示されている『地獄の門』や『考える人』をはじめとした彫刻は世界中にあります。
日本にもありますが、「いったいどれが本物!?」と思ったことはありませんか?
正解は『すべて本物』です。
考える人などはブロンズ彫刻ですが、ブロンズ彫刻には鋳型があるので、それにブロンズ(銅)を流し込むことによって、全く同じものをいくつでも作ることが可能です。
たとえば、ロダン美術館によって真正品と認定されている『考える人』は世界に21体、『地獄の門』は世界に7つあります。
行き方
ロダン美術館はフランス・パリの中心部にあります。
最寄りの駅はメトロ(地下鉄)の13号線のヴァレンヌ駅(Varenne)です。
すぐ西にアンヴァリッドがあります。

シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内への移動方法は、こちらをご覧ください。

パリ・ミュージアムパス利用がオススメ
僕がロダン美術館を訪れたときは、チケットを並ぶための列が20メートルぐらい続いていました。
行列を避けるには、パリ・ミュージアムパス(Paris Museum Pass)の購入がオススメです!

パリ・ミュージアムパスは、パリおよび近郊の見どころの共通入場チケット。
ロダン博物館もパリ・ミュージアムパスで入ることができるので、わざわざ入場チケットを購入しなくても、そのまま中に入れます。
また、パリ・ミュージアムパスとツアーがセットになったプランもあるので、こちらもオススメです!
観光についての注意点
無料の日
毎月第1日曜は無料です。
しかし、いつもより混むので、パリ・ミュージアム・パスを持っている場合は避けた方が良いです。
定休日・営業時間について
定休日は1/1、5/1、12/15、および毎週月曜です。
営業時間は朝10:00~夕方17:45ですが、庭園は夕方17:00までです。
所要時間について
ひと通り見るのに約1時間かかります。
服装について
建物内に入れば暖かいです。
しかし、有名な作品は庭園に点在しているので、冬に訪れる場合は東京と同じような服装がオススメです。

トイレについて
館内・および敷地内にあります。
売店・レストランについて
ミュージアムショップではロダングッズが充実しているので、お土産にオススメ。
また、庭園内にカフェがあり食事することもできます。
個人で訪れる or 現地ツアーに参加する
ロダン美術館はパリ中心部にあるので、個人でも行きやすいです。
他の観光地と合わせて巡ったり、日本語ガイドによる説明を聞きたい場合は、パリ発着のツアーがオススメです。
世界遺産への登録
ロダン美術館は世界遺産に登録されていません。

観光のベストシーズン
春~秋(3~10月)がオススメです。
室内に入れば暖かいですが、考える人や地獄の門などの展示物は庭園にあるので、冬は服装に注意が必要です。
観光に必要な日数
パリへの往復に丸2日、日帰りでロダン美術館を見に行くとして合計2.5日かかります。
ただし、飛行機や電車に乗るための待ち時間や、乗継地での待ち時間があるので最低1泊3日必要です。
観光を計画
ロダン美術館を訪れる際の航空券・ホテル・ツアー予約はこちらから可能です。
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